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批判嫌う大統領

2013/12/16 社会

報道関係者殺害

 報道関係者の殺害事件が相次いで起きている。その背景には正義の遂行がなされず、犯人がほとんど逮捕されないことや、アキノ政権がこの問題を重視していないという認識が広まっている点にある。悪党たちは、報道機関を黙らせる手っ取り早い方法が暴力だといまだに考えており、事実この国ではそれが簡単にできてしまう。

 2009年に起きたマギンダナオの大量虐殺事件は、国際社会を震撼(しんかん)させた。34人の報道関係者を含む犠牲者らの親族が起こした裁判は、ほとんど進んでいない。大量虐殺の首謀者と疑われるアンパトゥアン一族を追い詰めるのに欠かせない証拠を持つ証人らは、なぜか姿を消した。おそらく買収されたか、殺されてしまったのだろう。

 今年に入って12人の報道関係者が殺害された。アキノ大統領の任期期間中でいえば、計26人を数える。報道関係者にとって、この国は最も危険な国の一つだ。

 アキノ政権の不明瞭な政策は、犯罪を助長している。大統領は自身への批判を嫌い、報道関係者を沈黙させることに力を注いでいる。情報公開法案がなかなか成立しないということが、現政権の報道機関への敵意を如実に表している。政権の息がかかった議員らが、常に成立を阻止している。法案成立への後押しがないことは、現政権が透明な政治を行う気がないという印象を与える。透明な政府を実現できない限り、汚職のイメージから脱することはできないだろう。

 大統領は13日、日本で在日比人と会合した際、「批判の対処は神に任せる。私は忙しい」と発言した。アキノ政権への批判に対抗しての発言とみられる。大統領の、批判に対する拒絶反応は、真実を求めて戦う人びとにとって大きな障害だ。(14日・トリビューン)

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