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ひつぎに最後のくぎ

2012/5/21 社会

行政監察院長の「爆弾」

 コロナ最高裁長官の弁護団が、不正蓄財疑惑を捜査する行政監察院のモラレス院長を証人尋問したのはなぜか。巨額のドル建て預金に関する院長証言は、弁護団へ跳ね返り、最高裁長官を葬るひつぎに最後のくぎを打ち込んだ。

 弁護団の事前の情報収集はお粗末だったようで、ドル建て預金に関する中銀資金洗浄防止委員会(AMLC)の調査報告書という「爆弾」をモラレス院長が隠し持っていることを関知していなかった。同院長証言は新聞報道など「風聞情報」の範囲にとどまると予想し、これら風聞情報に基づく捜査の不当性を訴える作戦だったようだが、実際はAMLCによる内偵が進み、その調査報告書が同院長の手元に渡っていた。

 調査報告書は驚くべき内容で、コロナ長官は5金融機関に全部で82ものドル建て口座を開設し、総額1千万ドルとも1200万ドルともされる預金を保有していた。さらに、資金の流れを追い掛ける者をかく乱するかのように、口座開設先の各支店は各地に分散し、預け入れられたばかりの預金が即日、引き出されたケースも見られた。

 モラレス院長の証言冒頭、自分たちの法廷戦略のミスに気付いたクエバス弁護団長は、調査報告書の詳細に関する証言を阻止しようとした。しかし、時既に遅し。陪審員を務める上院議員の多数決により、弁護団側の申し立ては却下され、証言継続が認められた。

 それにしても、なぜ82ものドル建て口座を保有していたのだろうか。「長官自身がすべてを説明する」と弁護団が強弁するように、22日の法廷証言でコロナ長官は恐らく、あの手この手でミステリアスかつ複雑な資金の流れを説明しようとするだろうが、国民は果たしてその証言内容を信じるだろうか。(16日・インクワイアラー)

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