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ハロハロ

2011/10/17 社会

 太平洋戦争でマニラ攻防戦の舞台の一つとなった市庁舎の現況を調べて欲しい︱︱と、東京に住む古い友人に頼まれ、見学に出掛けた。六角形の時計台がそびえる黄橙色のマニラ市庁舎(シティホール)のアーケードの入口をくぐると、広い中庭の周りを建物がぐるりと囲む。市長室など中枢部があるのは、時計台がある西ウイングである。

 先の大戦時、パシック川の北方から侵攻した米軍は、瑠弾砲や迫撃砲で日本軍が立てこもるシティホールを攻撃し、戦車で突入した。米軍は南側1階の一角に籠城した生き残りの日本兵約200人に降伏を呼び掛けたが応答はなく、2階の天井に穴を開け、火炎放射機で炎を浴びせ皆殺しにしたという。砲撃により時計台は崩れたが、損傷が少なかった西ウィングにマッカサーは司令部を置いた。

 あれから66年。2本の比国旗が翻る西ウィングの入口には、比語で書かれた小さなプレートに現シティホール建設の由来が記されていた。大理石づくりの1階ロビーと、聖人たちの壁画が並ぶ2階市長室の豪華な造りが往事を忍ばせる。メモを友人へ送ると、たどたどしいメールが戻ってきた。抗ガン剤の副作用で指がしびれるという。彼の終生のテーマである昭和天皇論が、11月末には出版されるとあった。最後の刻を病室で過ごしているらしい。その命の灯が続くことを祈っていた矢先、出版を目前に訃報が届いた。 (邦)

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