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大統領のごまかし

2010/10/18 社会

バス乗っ取り報告書

 バス乗っ取り事件(8月23日)の政府調査委員会(IIRC)報告書を受けて発表された事件関係者への処分内容には、失望し、驚きさえ覚える。

 発表が遅れたのは、大統領府がIIRCの報告書を精査して追及すべきは追及し、正義と責任を求める国民を満足させるためだった、と誰もが考えた。

 しかし、残念ながら発表された処分は、大統領府に、本件をごまかし、関係者を隠匿する時間を稼がせたに過ぎなかった。アキノ大統領が国民向けに行った演説と記者会見は、宣伝のにおいに満ち、不必要に儀式張っていた。

 大統領は、サンチャゴ首都圏警察総監などを行政処分するにとどまった。こうした処分の手抜きと不完全さは、香港から来比した犠牲者の遺族にとっては、耐え難いものだろう。

 大統領はIIRC報告書を基に、事件関係者に科される処罰が行政処分と刑事訴追のいずれが適切かを判断すると説明してきた。官房長官と大統領顧問が報告書を精査したが、刑事訴追は法律上難しいと判断した。要するに刑事訴追への道筋をごまかしたのだ。

 また故メンドーサ元警部が責任を背負わされる形となった。香港からの観光客を殺害したのは同元警部である。しかし彼の発砲を防げなかったのは、当局に対応力が欠けていたからだ。現場を指揮する立場にあったリム・マニラ市長やマグティバイ前首都圏警察マニラ市本部長らは刑事訴追されるべきだった。

 正義は「元警部以外に責任を取るべきは誰か」と問うている。死んだ元警部だけに全てを押しつけるべきではない。事件は、大統領の就任100日間の記録に汚点を残した。大統領の決定は説明し難く、そのごまかしは受け入れ難い。 (13日・インクワイアラー)

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