Logo

21 日 マニラ

28°C24°C
両替レート
¥10,000=P3,810
$100=P5,690

21 日 マニラ

28°C24°C
両替レート
¥10,000=P3,810
$100=P5,690

見せかけの演出

2007/7/9 社会

ベドル委員長の逮捕

 マニラ市刑務所の監房はミンダナオ地方マギンダナオ州のベドル同州選管委員長のために用意されているはずだった。同州で浮上した選挙不正疑惑説明のため、中央選管の再三の召喚に応じなかったベドル委員長に対し、アバロス中央選管委員長は、「中央選管を侮辱した」と逮捕を命じた。同委員長はダバオ市内の病院で白内障の手術を受けた後、逮捕された。

 同委員長はマニラ首都圏に移送されて中央選管に出頭したが、「侮辱」の容疑を否認、七月十七日までに釈明書面を提出することだけで釈放された。ホテルに国民の税金で宿泊した後、ミンダナオに戻っていったのである。

 マギンダナオ州の中間集計表が紛失し、その後、紛失したはずの集計表が発見された事態に対する同委員長の説明はどうなってしまうのか。

 中央選管は、こうした謎を究明する意思がなさそうなばかりか、国家警察も銃器二十丁を隠し持っていると認めたベドル委員長を追及する気もなさそうだ。国家警察のイスラム教徒自治区(ARMM)本部長は、この地域の氏族社会では私人が銃器庫を所有するのは当たり前などと発言している。

 銃器取締法によると、一般市民は銃器の備蓄は認められないが、国家警察はARMMでは知らぬ顔である。一九九五年の調査では、ARMMの自治体首長八十人がそれぞれ機関銃を含めて六十丁以上の銃器を所持していた。同地方で暴力事件が絶えない理由だ。

 ARMMは無法地帯で、選挙関係者は何をやっても許されると知っている。ベドル委員長は最終的には中央選管に姿を現したが、それは単に見せびらかしの演出にすぎなかった。(5日・スター)

おすすめ記事

人口1億1273万人に 2024年国勢調査結果

2025/7/21 社会 有料
有料

元最年少州知事の伝記出版へ 暗殺されたハビエル氏

2025/7/21 社会 有料
有料

揺れ動いてきた日本政府の認識と対応 フィリピン残留二世たちが生きた戦後80年⑮

2025/7/21 社会 有料
有料

比にゆかり深い団体も多数受賞 第63回社会貢献者表彰式

2025/7/19 社会 無料
無料

高齢者、障がい者の半額割引開始 首都圏の高架鉄道3路線で

2025/7/19 社会 有料
有料

連載・行雲流水 第138回 7月20日に想うこと

2025/7/19 社会 有料
有料