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台風ヨランダ(30号)

2014/4/2 気象・災害
レイテ州タナワン町でヤシの苗を植える塩川さん(右)ら=塩川さん提供

日本の民間団体が被災地レイテ州5カ所にココヤシの苗計1万本を寄付

 太平洋戦争中、フィリピンなどで戦死した旧日本兵の遺骨収容と慰霊を続ける日本の特定非営利活動法人(NPO)「戦没者追悼と平和の会」(塩川正隆理事長、佐賀県みやき町)がこのほど、台風ヨランダ(30号)でココナツ産業が壊滅的な被害を受けたビサヤ地方レイテ州にココヤシの苗計1万本を贈った。

 約20年前から同州で活動を続ける塩川理事長(69)は、11月末に被災地を視察。年末年始には、高潮で約2千人の死者・行方不明者が出たタナワン町で、正月を祝う炊き出しを行い、住民に料理を振る舞った。

 2回の訪問で、同州の主要産業のココヤシの被害を知り、今度は苗を贈ろうと決意。日本で寄付を募り、約180万円が集まった。

 1月から被害が少なかった南レイテ州各地で苗を調達、自身の叔父を含む約2万人の日本兵が自活戦の末に戦没したレイテ州ビリヤバ町のカンギポット山周辺から植え込みを始めた。

 このほか、初代理事長の故永田勝美さんらが約18年前、地元の退役軍人協会と協力して同町に建立した「日比合同慰霊碑」周辺、米軍が上陸したパロ町の十字架山周辺、炊き出しを行ったタナワン町マガイ、タクロバン市の比ココナツ庁事務所にも苗を贈った。

 倒れたココヤシの木を切り、荒れた山を整備するチェーンソー3台も用意した。

 塩川さんは「(太平洋戦争の激戦地)レイテと聞いて思い入れのある人も多く、180万円も集まった。戦争で日本は比の人々に多大な迷惑をかけたが、住民は慰霊にも協力してくれている。少しずつでも、未来志向で恩返しができれば」と話した。

 一方で、政府や国際機関が道路の清掃作業などで被災者を一時的に雇う「キャッシュ・フォー・ワーク」は年内に終了する。仕事を失った被災者の多くが首都圏などに出稼ぎに出ており、同州の州議員からは「速効かつ収入になるような支援が必要だ」と聞いた。「10年かかるココナツの収穫を待っていられない」と塩川さん。「日本でほこりをかぶっている漁船やオートバイを修理し、被災地に贈ることができるはず」と次の支援計画を考えている。

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