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上院に調査求める決議案提出 ICCや国連の「干渉」を問題視 アイミー・マルコス議員

2024/2/14 社会

超法規的殺害を捜査する目的で国際刑事裁判所や国連の関係者が比を訪れているとされる件でアイミー議員が決議案提出

 ドゥテルテ前政権下での違法薬物取締政策(麻薬戦争)における超法規的殺害を捜査する目的で、国際刑事裁判所(ICC)や国連の関係者がフィリピンを訪れたとされることに関し、マルコス大統領の姉のアイミー・マルコス上院議員が7日、上院に調査を求める決議案を提出した。

 13日のGMAニュース(電子版)によると、決議案提出の主目的は、憶測を呼んでいる国内における「さまざまな国際組織の不当な存在」についての事実関係の徹底調査と、「礼儀を欠いた比への侵入」についての議論。アイミー議員は特にICCと国連に言及し、「比の独立と主権に脅威を与える」と非難した。

 アイミー議員の論拠は、昨年12月にICCの捜査官が(一般人を装って非公式に)比を訪れたとのアントニオ・トリリャネス元上院議員の「暴露」が基となっており、情報の確証自体も争点になってくるとみられる。国軍出身のトリリャネス元議員は、デリマ上院議員が2017年に逮捕・収監されて以降、ドゥテルテ政権への批判の急先鋒の一人となっていた。

 比が2018年に当時のドゥテルテ大統領の指示の下、ICCを規定するローマ規約から脱退を完了し、マルコス大統領が「ICCに管轄権はない」と表明したにもかかわらず、ICCが依然捜査を継続していることにアイミー議員は不快感を示した。また、2月上旬にかけて比を公式訪問し、共産主義勢力との武力紛争を終わらせる国家タスクフォース(NTF―ELCAC)の廃止を勧告していたアイリーン・カーン国連特別報告者についても言及した。

 アイミー議員は「国連とICCの代表者のこうした行動は、テロリズム、武力紛争、違法薬物、犯罪などとの戦いにおいて、逆効果になりかねない」と釘を刺した。比外務省はカーン氏の来比前の1月20日、「今回の訪問は、アジア最古の民主主義共和国フィリピンの活気あるメディア状況や、市民空間に見られる民主主義の繁栄ぶりを評価してもらう機会」として歓迎の意を表していた。

 ICC裁判部は昨年7月、比政府による麻薬戦争に関するICC捜査官への捜査停止要求を却下。その際、比政府が自国の裁判機能の欠如と「捜査」の意味合い・範囲などについて、明確な説明ができていないことを指摘している。一方で、ICCの捜査が進行中であっても、比が国内で別個に捜査を進めることは可能との規定も説明した。(岡田薫)

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