Logo

12 日 マニラ

本日休刊日

両替レート
¥10,000=P3,780
$100=P5,680

12 日 マニラ

本日休刊日

両替レート
¥10,000=P3,780
$100=P5,680

マルコス政権と似た状況 「共産主義者」排除

2020/11/1 社会

 共産党の軍事部門、新人民軍(NPA)と国軍との戦闘が再び激化している。最近のアブラ州の交戦では国軍兵士2人がNPAに殺され、4人が重傷を負った。大統領は当初、誠意を見せれば、NPAとの紛争も解決に持ち込めると考え、解決できないのはNPA側の責任としてきた。だが、実際は双方が現場で和平交渉を妨害していたと私は見ている。

 こうした中で、国軍による民間人に対する「共産主義者」のレッテル張りには少々困惑してしまう。ドゥテルテ政権によるNPAメンバーとその「共犯者」のリストは膨れ上がっており、女優のライザ・ソベラノさんやエンジェル・ロクシンさんまで含まれるからだ。

 もちろん2年前に政府とNPAとの間で和平交渉が決裂して以来、活性化した偽装団体はあるだろう。情報を隠し、巧みにねつ造することにたけたテログループに対し、政府は信ぴょう性を問われるジレンマを抱えたまま、攻撃性ばかりを露わにしてきた。ソベラノさんのような人物を国軍が警告することは、社会に不必要な不安と煽動の芽を植え付けることになる。

 故マルコス大統領はかつて、多くの大学で左翼学生を排除するため、残虐なキャンペーンを実施し、結果的に「NPAゲリラの最大の勧誘者」になった。過激派ではなかった教会や市民団体、社会団体の穏健派メンバー数千人を標的としたために、追い立てられ、居場所を失った人たちがNPAに加わらざるをえない事態となった。当時と似た状況に危惧を感じてしまう。(10月27日・マラヤ、ドディー・ラクナ)

おすすめ記事

ドゥテルテ氏の保釈請求を却下

2025/10/11 社会 有料
有料

政府高官の資産報告書を公開へ レムリヤ行政監査院長が表明

2025/10/11 社会 有料
有料

比人船員1人死亡 フーシ派による貨物船攻撃で

2025/10/11 社会 有料
有料

イロイロ原発建設を否定 メラルコ・パワージェン

2025/10/11 社会 有料
有料

連載・行雲流水 第150回 妻を亡くしました

2025/10/11 社会 有料
有料

421件の「幽霊事業」発見 国軍、警察との合同調査で

2025/10/10 社会 無料
無料