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メディアの狂乱

2010/12/20 社会

ビスコンデ虐殺事件

 ビスコンデ虐殺事件で最高裁がウェブらに無罪判決を言い渡した直後から、ラジオやテレビは市民からの文字メールやツイッター、フェイスブック上に書かれた意見で溢れた。いわゆる民主主義国家では、すべての個人が意見を持つ権利がある。しかし往々にして一市民の意見というのは事実ではなく、感じ方や偏見に基づいている。あまりに多くのメディアが事実の説明を怠っているだけでなく、視聴率によって増幅された「街の声」を、どれだけばかばかしく、的はずれなものであっても発信するという問題を起こしている。

 ビスコンデ虐殺事件当時、メディアが狂乱したのを覚えているだろう。関係当局、特に国家捜査局(NBI)の一挙手一投足が執拗に報道された。ウェブら容疑者一行は世間の目にさらされ、メディアは彼らがすでに有罪判決を受けたかのように色づけした。多くの記者が、ウェブらが富裕層だという理由で有罪判決を熱望した。極めて裕福な家庭の子息は、とりわけ謙遜を旨とすべきだと。これは、多くの記者が認めたがらない逆差別だ。

 NBIによる「目撃証言者」ジェシカ・アルファソの登場により事態は急展開し、メディアは判事に有罪判決を下すよう圧力をかけた。ある報道関係者は、「ギャングが、親子をレイプし殺害する一部始終を、1人の女性が観察できる状況をどう説明できるのか」と書いた。このような疑問はすべての当局に無視されてきた。

 今言えるのは、慎重な報道が今回のような「司法の誤り」をどれだけ防ぐことができるかということだ。それにより、ウェブらの逮捕、起訴、有罪判決にかけたすべての時間と努力が、真犯人捜査に費やすことができたのは明白だ。(17日・タイムズ、ダン・マリアノ氏)

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