Logo

14 日 マニラ

本日休刊日

両替レート
¥10,000=P3,840
$100=P5,695

14 日 マニラ

本日休刊日

両替レート
¥10,000=P3,840
$100=P5,695

ハロハロ

2005/10/31 社会

 ガリー・ヴァレンシアノの甘美な声に乗って映画「ドバイ」は始まった。アラビア半島の大都市ドバイで働く海外就労者(OFW)の兄弟の物語だ。兄は運送店員、弟は大学出だが、昼はレストランの雑用係り、夜は流しのタクシー運転手。二人の願いはカナダで働き、やがて市民権を取ることだ。兄弟は一人の女性の愛を争い、やがて仲直りする。女性監督のロサ・キントスが前作「ミラノ」に続いて、OFWをテーマにした。

    ◇

 驚いたことにアラブ人との交流場面がほとんどない。観光用のラクダ使いが出て来ただけだ。出稼ぎのフィリピン人同士で浜辺で踊り、歌い、おしゃべりし、恋をする。いつも胸にあるのは故国の家族のこと。兄は友人の結婚式で、「自分たちは家族のために耐えて働いている」と大演説をぶった。暗い館内に鼻をすする音が広がった。異国の親を、きょうだいを思い出したようだ。

    ◇

 ピノイはどうやら国際派ではない。本当に、好きなのはこの島国だけのようだ。夏休み、米国から日本に来たフィリピン人のムコとビールを飲んでいたら「ダッド。俺は娘二人のために生きるよ」とポツリ。子どもの教育のために、故国に帰るのをあきらめたと言いたいのだ。ムコの楽しみは娘たちのビデオを撮ることと、故国の親兄弟と電話で長話をすること。時々、近隣のピノイ仲間でパーティーを開く。そして「自分の国でどうしてまともに暮らせないのか」とつぶやく。(水)

おすすめ記事

職員20人、業者4社を告発 治水事業汚職でディゾン大臣

2025/9/13 社会 有料
有料

独立委員会設置を命令 治水事業疑惑で大統領

2025/9/13 社会 有料
有料

少年劇団が降伏式再現 ネグロス戦勝80周年記念式典

2025/9/13 社会 有料
有料

文化遺産と観光政策の将来 比の世界遺産候補地シライ

2025/9/13 社会 有料
有料

「スパゲッティ電線」規制を バギオ市長

2025/9/13 社会 有料
有料

連載・行雲流水 第146回 比米日のわだかまり

2025/9/13 社会 有料
有料