クイズに応募して庭付き一戸建て住宅が当たったら誰だってびっくりする。うれしくて気でも狂いそうになるだろう。在日フィリピン人を対象にに日本の大手電話会社が実施した販売促進キャンペーンで、静岡県在住会社員の比人妻が見事当選した。高額景品を狙って三カ月間の期間中に約四千人が応募した。当選者は「夢じゃないかと思い、興奮して二日間眠れなかった」と喜んだ。

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　建設場所はフィリピン国内なら首都圏でもミンダナオでもどこでもよい。地価の安い場所を選べば、より広い土地付き住宅が建てられる。所得格差が大きいフィリピンで、一般のサラリーマンが戸建て住宅を建てるのは大変なことだという。日本に出稼ぎに来ている芸能人から「両親に家を建ててやるのが夢です」と何回か聞かされたことがある。

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　当選した三十八歳のフィリピン人妻は十年前に結婚し、二人の子供がいる。東京での目録贈呈式に夫と一緒に出席した妻は、母親を住まわせるため、マニラ郊外の候補地区に建築したいと伝えた。ただ、家が建っても照明器具や冷蔵庫、家具などは自前でそろえなければならない。電気、水道、ガス代もかかる。喜ぶ妻の横で心配そうに見守る夫の不安げなまなざしが気になった。（富）