Logo

16 日 マニラ

本日休刊日

両替レート
¥10,000=P5,875
$100=P3,790

16 日 マニラ

本日休刊日

両替レート
¥10,000=P5,875
$100=P3,790

無駄な制度は不要だ

2013/7/15 政治

青年評議会選挙

 予定通りにいけば、青年評議会の選挙は今年10月に行われる。これほど公金の無駄使いになる選挙はない。「青年評議会がこれまでに、何か成し遂げたことがあるか」と問うと、10人中9人が当惑した視線を返してくる。1人は、当てずっぽうの、いい加減な答えをするだろう。

 なぜならば、青年評議会にはもともと、存在意義がないからだ。1975年、独裁体制の強化を目的に、マルコス元大統領が創設した統治手段なのだ。当時は「青年バランガイ」として知られた。

  青年バランガイの事実上の支配者は、イメルダ夫人だった。そんな背景で誕生したわけだから、無用な制度にならざるを得ない。コラソン・アキノ政権の一時期を除き、青年バランガイは、青年評議会に姿を変え、生き延びてきた。かくして、貴重な公費が、政治一族の息子や娘が当選する選挙に浪費され、当選後も評議会の運営費という名目で、散財が続くのだ。

  国民のほぼ半数が「若者」である現状を考慮すれば、下院議員は若者の代表でもある。さらに言えば、青年団体は自分たちの政党をいつでも立ち上げ、政党リスト制で下院選に立候補できるのだ。せいぜい、未来を担う政治家の育成場所、と捉えることはできよう。しかし、この国の政治制度を見れば、若者が腐敗しないという保証はない。青年評議会ではなく、民間団体に参加したほうが、ましだ。

 ここで自問してみよう。「もし青年評議会が廃止されたら、何を失うのか」と。失うものは、何もない。むしろ、巨額の公費の節約になり、国にとって有益だ。評議会への浪費がなくなれば、雇用の創出につながる、もっと多くの有益な事業に予算が回せる。教育や医療など不可欠な公益事業に予算を充てることができる。(10日・タイムズ)

おすすめ記事

社会保障改革「政治主導で」 市販類似薬負担増、年内に結論

2025/11/14 政治 有料
有料

自民、外国人政策本部が始動 入国管理、土地法制など議論

2025/11/13 政治 有料
有料

原潜保有、政府が検討も課題山積み 現場からは賛否・防衛

2025/11/12 政治 有料
有料

労働規制、緩和検討撤回せず 高市首相表明・参院代表質問

2025/11/8 政治 有料
有料

フィリピン空軍(PAF)のヘリコプター墜落

2025/11/5 政治 有料
有料

4カ国防衛委員会設立へ 比日米豪国防相が会談

2025/11/4 政治 有料
有料