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69人死亡、186人負傷 セブ州沖でM6.9の地震

2025/10/2 気象・災害
セブ州サンレミヒオ町の損傷した道路上での比国軍と比国家警察による復旧作業=比国軍提供

9月30日午後10時ごろ、セブ州北部近海を震源とするM6.9の地震。1日昼時点で69人死亡。同州北部を中心に被害拡大

9月30日午後9時59分、セブ州北部ボゴ市の北東21キロの沖合を震源とする強い地震が発生した。震源の深さは5キロ、地震の規模を示すマグニチュードは6・9。フィリピン火山地震研究所(Phivolcs)は地震発生時、セブ州やレイテ州、ビリラン州に対し、小規模な海面変動に対する津波警報を発令したが、1日午前1時にすべての警報が解除された。

 この地震で、セブ州のボゴ市、ダアンバンタヤン町、メデリン町、サンレミヒオ町、タブエラン町で、それぞれ震度7(10段階中)が報告された。日本の気象庁の震度階級ではおよそ震度5に相当し、家具の転倒や古い建物での亀裂の発生などの被害が発生。SNSには、教会などの建物が崩れる様子が投稿された。また、セブ市、ラプラプ市では震度5、西ネグロス州や北サンボアンガ州でも震度1が報告された。

 地元紙スター紙の公式フェイスブックによると、1日午後12時時点で、セブ州で69人が死亡、186人が負傷した。ABS-CBNによると、市町ごとの死者数は震源に近いボゴ市が30人で最も多く、次いでサンレミヒオ町が22人、メデリン町が10人。 今回の地震を受け、セブ州が災害非常事態宣言を発令したほか、メデリン町、ボゴ市、サンレミヒオ町など、震源に近く被害の大きいセブ島北部の自治体も災害非常事態宣言を発令した。震度7を観測したメデリン町は、町内4カ所の貯水池が崩壊したと発表。同町公式フェイスブックで飲料水や給水車の援助を求めた。発電機の容量が限られているため、貯水池の給水システムも完全に稼働できていないという。

 インフラにも影響が生じたが、徐々に復旧が進んでいる。フィリピン全国送電会社は30日午後11時、地震の影響で27カ所の発電所停止や送電線の損傷を報告していた。大雨の影響で作業を中断する時間帯もあったが、その後復旧が進み、1日午後6時時点で停止中の発電所は5カ所のみとなった。一方、同州北部では道路の激しい損傷やがけ崩れが各地で発生し、SNSに多くの画像が寄せられている。

 比火山地震研究所は、数日から数週間にかけて余震が発生する可能性があるため、注意を呼びかけている。

 ▽セブ州の地震の傾向

 同研究所によると、セブ州と周辺地域は、比国内でも特に地震が活発に起きる地域の1つ。ボゴ断層やセブ断層系など、内陸部から沖合まで大小さまざまな断層が点在するという。

 同地域では過去にも強い地震が発生している。1885年から2013年の間には、マグニチュード5・0から7・2の地震が少なくとも8回発生している。直近では、2012年2月6日に東ネグロス州でマグニチュード6・9、13年10月15日にはボホール島でマグニチュード7・2の地震を観測。これらの地震の発生時にも、セブ州の建物やインフラに複数の被害が生じたという。

 ▽邦人の被害報告なし

 在セブ日本国領事館によると、1日午後4時時点で、邦人が被害を受けた情報は入っていないとのこと。同領事館は、地震発生直後に領事メールを配信するなどし、在留邦人に対する情報共有と、余震への警戒を呼び掛けている。

 また、まにら新聞が取材したセブ市在住の日本人男性によると、「地震発生当時は高層階にいたため、横揺れが長く続いた。本など物が落ちることはなく、立っていられる程度の揺れだった」と話した。断水や停電はなく、地震発生直後に外に出た際も、建物の倒壊など大きな被害は認められなかったという。(宇井日菜)

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