「日刊まにら新聞」ウェブ

1992年にマニラで創刊した「日刊まにら新聞」のウェブサイトです。フィリピン発のニュースを毎日配信しています。

マニラ
33度-25度
両替レート
1万円=P3,650
$100=P5,860

4月2日のまにら新聞から

左派ははかない夢を捨てよ ICCのドゥテルテ氏捜査

[ 641字|2023.4.2|社会 (society)|新聞論調 ]

国際刑事裁判所の刑務所でドゥテルテ前大統領とロシアのプーチン大統領が顔を合わせることになる――。こんな夢を思い描いている人は、さっさとその願望を捨てるべきだ

 将来、国際刑事裁判所(ICC)の刑務所でドゥテルテ前大統領とロシアのプーチン大統領が顔を合わせることになる――。こんな夢を思い描いている人は、さっさとその願望を捨てるべきだ。比露両国は2000年にICCの根拠となっているローマ規程に調印したが、ロシアは16年に調印を撤回、比は19年に脱退した。従ってICCは両国に管轄権を持っていない。

 23日ICCの第二予審裁判部は占領地からウクライナの子どもたちを連れ去った罪でプーチン氏と同国子どもの権利担当大統領代表であるリボワベロワ氏に逮捕状を発付した。

 これに対しメドベージェフ前大統領はオランダのハーグICC裁判所にミサイルを打ち込む可能性を示唆。同国の調査委員会はICCがロシア国内法に違反した疑いを調査している。プーチン氏が逮捕される可能性は低く、この問題はICCの管轄権の限界を露呈させた。

 ドゥテルテ氏の場合、ICCは麻薬撲滅政策に関連した人道に対する罪の疑いで捜査を再開したが、前大統領はICCの決定にまるで動じていない。この政策は違法麻薬取引に関与する犯罪者を無力化する主権的行為であり、民間人を殺傷する意図などなかったからだ。

 比は過去に2人の元大統領が退任後有罪判決を受けており、権力者にも等しく及ぶ司法制度を有する。ICCの決定は各国の司法制度を補完する「補完性の原則」に反している。

 黄色とピンクのトロール軍団へ告ぐ。せいぜい夢を見続けなさい。(25日・スター、元大統領報道官・ハリー・ロケ)

新聞論調