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5月29日のまにら新聞から

逃れられぬ新税導入 次期政権の財政問題

[ 638字|2022.5.29|経済 (economy)|新聞論調 ]

 上下両院の素早い集計確認作業により、次期大統領への当選が確定したボンボン・マルコス氏は、新型コロナの収束がまだ宣言されておらず、ウクライナ危機によるインフレ問題がある中、13兆ペソにも肥大した累積政府債務問題に取り組まねばない。

 政府債務問題はドゥテルテ政権下のコロナ対応によって深刻化したのだから、その解決策を提示する責任は現政権にある。既にドミンゲス現財務相は、向こう3年にわたり新税を課すとともに、免税措置を停止することを提言している。

 だが、政府債務の返済問題はセンシティブな問題だ。例えば、高齢者と障害者に対する付加価値税(VAT)の免除措置を停止すれば、ボンボン政権の支持率に大きく悪影響するだろう。

 「ボンボン氏はニノイ・アキノ国際空港、マニラ湾の一部を含む政府資産を5000億ドルで売却し、返済に充てる」というジョーイ・サルセダ下院財源委員長の提言も、傾聴に値する。

 この方法は一部の専門家には「既存の枠にとらわれない実践的方法」と評されている。しかしボンボン氏は、従来の方法を好み、この提言を拒否している。

 従って、国民は新税が導入されると考えるべきだ。別の選択肢は外債の発行を増やすことだが、それをしても問題は解決されない。長期的には比への信任が低下し、国債発行のコストが高くなるという破滅的な結果を招くだけだ。

 なんともやりきれない状況だが、この国は3100万人の支持を受けた次期政権を支えるほか道がないのだ。(27日・マラヤ)

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