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3月1日のまにら新聞から

OFWが外国経済の柱に 人材海外流出

[ 649字|2020.3.1|社会 (society)|新聞論調 ]

 フィリピン人海外就労者(OFW)からの送金額は着実に増えているが、増加率は近年小さくなっている。国内総生産と比較した送金額の割合は、東南アジア諸国連合(ASEAN)で最も高いものの、10%程度から変わらない。

 OFWの派遣数は2010年の150万人から19年には230万人と膨れ上がり、世界全体ではいまや約1200万人に達している。OFW増に比べて送金額が伸びないことには、様々な理由がある。

 その一つは、最も多い職種の収入が低いことだ。初歩的な職業従事者(非熟練者)がOFWの37・6%を占めており、販売やサービス職従事者は18%、専門職は8・7%、経営者は1・1%だ。

 仕送りは、車、コンドミニアム、モールでの買い物や、トライシクル(サイドカー付き二輪車)、サリサリストア、屋台などへの投資に変わる。こうした物が増えるのが良いことかどうか、は議論の余地がある。18年には一時下がっていた貧困率は、再び20%へ上昇している。

 皮肉屋は「『非熟練者』は比でも、似たような職業にしか就けないのだから、いっそ海外の方がいい」と言う。しかし海外でそうした職に就く人の多くは、大卒で英語を流ちょうに話す。彼らには野心もある。我慢していったん永住権を手に入れれば、自らの専門性を再び発揮することができるのだ。

 比における雇用機会の不足や低賃金が、優秀な働き者の人材に「国外脱出」を強いている。彼らは外国経済を回す柱になり続けているのだ。(28日・インクワイアラー、エドウィン・デレオン)

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