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2月14日のまにら新聞から

国際基準より比の事情を考慮 学校は6月新年度で変更なし

[ 771字|2020.2.14|社会 (society)|新聞論調 ]

 今年は公立学校の日程に変更はなく、6月に新年度が始まる。教育省は、幼稚園、小学校、ジュニアハイスクールとシニアハイスクールが6月1日(月)に始まると発表した。数年前、比の学期スケジュールを9月始まりにして、米国やその他の外国に合わせようという動きがあった。アテネオ大やデラサール大は8月を新学期にし、フィリピン大は7月始まりを採用した。

 共和国法7977号は、学校の年度が「6月の第1月曜日に始まるものとし、8月の最終日より遅くなってはならない」と定めており、教育省は今のところ、6月始まりを維持している。2018年にブリオネス教育相は、年度始まりの時期を遅らせようという提案を受け、なぜ公立学校の年度始まりが6月であるべきかを説明している。もし8月に年度が始まった場合、年度終わりが翌年の夏期にかかってしまう。公立学校の教室は夏期に「オーブンのように」暑くなってしまい、生徒たちが勉強するには不適切だと言うのだ。教育相は、教師たちも夏休みを取るべきだとも発言している。元来決められていた6月始まりは理にかなっているということだ。

 上院では以前、学校の年度始まりを、国際的な基準に合わせた8月の第2月曜日から9月の第2月曜日までの間に変更する法案が提出されていた。下院でも、雨期の悪天候で度々休校措置が取られることを受けて、学期のスケジュールを変更する法案が提出されたことがある。しかしいずれの法案も通過することはなかった。

 こうした事情から、次年度は通常通り、6月始まりとなった。教育省は、特に子どもを大学に進学させる保護者が学費を工面できるよう、早めに学期スケジュールを発表した。夏期が年々暑くなっていることを考えれば、今後も6月始まりが続くだろう。ただし、公立学校にエアコンが設置されれば別の話だが。(13日・ブレティン)

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