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8月21日のまにら新聞から

先進国のゴミ捨て場から脱却を 輸入廃棄物に新法規制で対処を

[ 706字|2022.8.21|社会 (society)|新聞論調 ]

生産者責任法の拡張版が7月22日に成立し、上下両院の同法支持者はフィリピンの主にプラスチックに関する固形廃棄物汚染の管理改善に向けた「良いスタートだ」と称賛

 生産者責任法の拡張版(共和国法第11898号)が7月22日に成立し、上下両院の同法支持者はフィリピンの主にプラスチックに関する固形廃棄物汚染の管理改善に向けた「良いスタートだ」と称賛した。国内で生産・消費されるプラスチックに対応するだけの同法には一部から批判はあれども、正しい道への一歩だといえる。

 しかし、この国の議会と行政府は過去何年も他国から持ち込まれる廃棄物阻止への措置を講じることには積極的でなく、同法にはそうした事態への効果は期待できない。同じ問題に直面してきた東南アジア諸国では、廃棄物持ち込みに対し、より迅速な対応が取られており、比はさらに先進国のゴミ捨て場に陥っていくのではと危惧を覚える。

 比では現行法の下、他国から相当の量の廃棄物を合法的に輸入できる。中でも最大の輸出国は米国だ。2019年の輸入量は1万1000トン以上で、再加工用の金属くず、分別された廃プラスチック、いわゆる電子廃棄物、廃棄済みコンピューターなど老デバイス、リサイクル可能な紙くずなどが含まれる。2020年には米国からスービック港に持ち込まれたコンテナ数個分の混合廃棄物が記憶に新しい。

 同法への懐疑論者が指摘するように、廃棄物の輸入を禁止するという、容易でほぼコストのいらないステップを踏んでこなかった政府は、省庁が公布する禁止令など補完的規制や比も加盟する国際的なバーゼル条約などの存在に依存してきた。

 議会は輸入廃棄物の禁止を課す新たな法の成立に向けた動きを取るべきだ。それによって同条約の改正版を比が批准するしないに左右されず、国に妥当な保護政策がもたらされるだろう。(18日・マニラタイムズ)

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