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10月17日のまにら新聞から

ドゥテルテ氏を共同受賞者に ノーベル平和賞

[ 662字|2021.10.17|社会|新聞論調 ]

 まずラップラーCEOレッサ氏のノーベル平和賞受賞を祝福したい。

 ノーベル委員会は8日、授与理由について「レッサ氏とムラトフ氏は民主主義と報道の自由が逆境にある世界で理想のために立ち上がったジャーナリストの代表だ。自由で独立し、事実に根ざしたジャーナリズムは権力の乱用、虚偽、戦争プロパガンダから人々を守る」と説明した。

 レッサ氏はインタビューで「賞はジャーナリズムが分断された世界を修復する役割を担っていると世界が認識していることを表している」とし、「今日ほどジャーナリストであることが困難な時代は無かった。ジャーナリストは自らが戦うことを余儀なくされて初めて、ジャーナリズムのあり方を理解することができる」と語った。

 ラップラーは、政府からの取材拒否と侮辱に留まらず、法廷闘争も強いられた。多くの記者がドゥテルテ政権の監視に従事する中、身の危険を冒し、身体的な危害を含む様々な攻撃と戦った。

 報道の自由と責任委員会(CMFR)の年次レポートによると、ドゥテルテ政権で20年までにジャーナリスト19人が殺害され、今年さらに数人が犠牲となった。CMFRはマルコス政権が倒れた86年以来、170人のジャーナリストが殺されたと報告している。

 ドゥテルテ大統領のメディアを含めた批判者へのどう喝は群を抜いており、血塗られた戒厳令下のマルコス政権と軌を一にする。現政権からのメディア圧力がなければ受賞はならなかった。この意味で、ドゥテルテ大統領は同賞の共同受賞者に値する。(10日・スター、フェデリコ・パスカル)

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