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10月3日のまにら新聞から

成熟した者同士の結婚を 10代の妊娠、児童婚問題

[ 744字|2021.10.3|社会|新聞論調 ]

 9月初め、18歳未満の未成年者を結婚させた両親や保護者、または仲介などを行った大人への罰則も定めた下院法案第9943号が、最終読会で承認された。上院でも同様の法案が第2読会まで進んでいる。

 国連人口基金(UNFPA)によると、フィリピンの女性6人に1人が18歳未満で結婚させられ、2019年の児童婚は世界で10番目に多い。10〜14歳の子どもの出産は毎週40〜50人で、20歳未満の女性と20歳以上の男性との間の赤ん坊は約13万人になるという。

 児童婚だけの問題ではないが、審議が続く性的同意年齢の引き上げといった強力な法の成立が、コロナ禍で悪化した10代の妊娠増への有効な対策になると期待される。

 妊娠や出産に伴う合併症は、15〜19歳の少女の死因の上位を占め、世界でも、その大半が児童婚の結果発生している。また、15歳未満で結婚した少女は、15歳以上で結婚した少女と比べ、パートナーから暴力を振るわれる可能性が50%高いとされる。対等なパートナーを求めない年配男性との結婚から当然の結果かもしれない。

 世界保健機関(WHO)は、20歳未満の母親から生まれた赤ん坊が、早産による低体重や、重度の新生児疾患のリスクが高いと警告している。

 2015年に国連総会で定められた30年までの「持続可能な開発目標」17項目のうち、8項目の達成に、児童婚は悪影響を及ぼすとも言われる。それ自体が貧困の原因であり、赤ん坊の栄養不足や男女間の不平等を永続化させ、児童の身体的、精神的、感情的な被害へのリスクを高めることになる。

 子どもが自らのペースで学び、成長し、人生を経験できるよう、より成熟した者同士の結婚が求められている。(28日・スター、エメリン・ビリヤール、司法次官)

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