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国籍偽装で「鉱山王」拘束 第2のアリス・グオ事件

2025/8/26 社会
マニラ国際空港で拘束されたグローバル・フェロニッケル・ホールディイングズ会長のジョセフ・シー容疑者=21日、比入管提供。(顔写真は同社ホームページより)

華人系「鉱山王」が比国籍偽装の疑いで拘束。沿岸警備隊の予備隊員として少将の地位も

鉱山・物流・港湾・製鉄業などを行う複合企業グローバル・フェロニッケル・ホールディイングズ(FNI)の会長を務め、比の「鉱山王」として知られるジョセフ・シー会長(60)=実名チェン・ジョンジェン=が、不正な方法で比国民の身分証を取得していたとして出入国管理庁に拘束された事件で、リサ・ホンティベロス上院議員は25日の声明を発表。同容疑者が比沿岸警備隊(PCG)の補助部隊に入隊していたことがあると明らかにした。

 フィリピン国籍を不正に取得しタルラック州バンバン町長に就任したなどとして逮捕・起訴されているアリス・グオ(本名グオ・フアピン)被告の名を挙げ、「これは第二のアリス・グオ事件。国家安全保障上の危険がある」と警鐘をならした。

 英字紙インクワイアラーなどによると、PCGはドゥテルテ政権下の2018年、7月26日付でジョセフ・シー氏を名誉准将としてPCG補助部隊に任命。PCGによると、シー容疑者はその後PCG少将まで昇進している。

 入管によると、入管の捜査員は21日、シー容疑者が香港キャセイパシフィック航空で香港から入国した際にマニラ国際空港第3ターミナルで拘束。同容疑者は2021年に発行されたフィリピンパスポートをはじめとする複数の比人向け身分証を所持していた。しかし同容疑者の指紋は、入管の記録にあった長期ビザと外国人登録カードの発行対象と一致した。

 入管のビアド長官は声明で、「帰化手続きなしに外国人がフィリピン国民になることはできない。政府の情報機関は第二のアリス・グオ事件とみなす理由を持っている」と述べた。

 またホンティベロス議員は、2016年にドゥテルテ前大統領が中国を公式訪問した際に、シー容疑者の会社が中国国営企業の白銀有色集団股份有限公司と提携を結び、南シナ海に面し戦略的な立地にあるパラワン島での鉱業事業などを行うことで合意していたと説明。「シー氏の本当の狙いは何なのか。純粋にビジネスだけなのか、それともそれ以上の何かが隠されているのか」と疑問を呈した。

 一方、シー容疑者が所属する比ニッケル産業協会(PNIA)と比鉱業会議所(COMP)は「シー氏は不法拘束を受けている」との声明を発表。PNIAは「入管は過去2回、シー氏が比国民であるとの判断を出している」とした。同容疑者の身柄は現在、首都圏タギッグ市のビクータン入管収容所に収容されている。 (竹下友章)

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