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最賃と生活必要額に大きな差 イボン財団が地域別に調査

[ 1146字|2024.2.10|社会 (society) ]

イボン財団の調査によると、首都圏を含む全国各地域で、最低賃金と5人家族の生活に必要な金額とに大きな差

貧困層居住区で暮らす家族(資料写真)=2022年6月、首都圏タギッグ市で岡田薫撮影

 イボン財団は8日、首都圏と各地域における現行の最低賃金と、5人家族が困窮することなく生活するために必要な額について、今年1月に実施された調査結果を発表した。それによると、1日当たりの最低賃金が610ペソの首都圏では同1193ペソ(月額2万5946ペソ)が必要で、賃金が必要額の約半分という実態が浮かび上がった。

 同財団によると、首都圏での月々の主な支出項目は①食費1万3575ペソ②住居費4610ペソ③光熱費2689ペソ④生活必要雑貨購入費1767ペソ⑤交通費1469ペソ――だった。

 それ以外では①家具や家事費511ペソ②通信費491ペソ③医薬品など健康維持費480ペソ④衣類購入費469ペソ⑤耐久財・備品購入費355ペソ⑥一家団らん費339ペソ⑦教育費303ペソ⑧アルコール飲料費202ペソ⑨リクリエーション・文化費111ペソ――と続いた。また、貯金は424ペソ、予備費は314ペソだった。

 一方、首都圏を除く全国17地域をみると、最低賃金が首都圏に次いで高かったカラバルソン地域(520ペソ)では1112ペソで、以下西ビサヤ地域(480ペソ)は1001ペソ、中部ビサヤ地域(468ペソ)は1266ペソ、ダバオ地域(443ペソ)1163ペソだった。

 それ以外では、イロコス地域(435ペソ)は1188ペソ、カガヤンバレー地域(435ペソ)は1080ペソ、コルディリエラ行政区(430ペソ)は1188ペソ、北部ミンダナオ地域(428ペソ)は1204ペソ、東ビサヤ地域(405ペソ)は872ペソ、ソックサルジェン地域(403ペソ)は1177ペソ、ビコール地域(395ペソ)は1159ペソ、ミマロパ地域(395ペソ)は1202ペソ、サンボアンガ地域(381ペソ)は1254ペソだった。カラガ地域(370ペソ)は未発表。一方で最低賃金が341ペソで最も低かったバンサモロイスラム自治地域(BARMM)における一家の必要額は2026ペソで、首都圏を抜いて最も高い結果となった。

 ▽大半が恩恵得られず

 イボン財団は1月末の声明の中で、「フィリピン人の大半が成長から恒常的に見放されている」との認識を示していた。同声明によると、民間調査会社ソーシャル・ウエザー・ステーション(SWS)を引き合いに、2023年第4四半期で「貧困」と自己評価した世帯が、前年同期から127万世帯増加し、2200万世帯に上った。これは10世帯中、8世帯に及ぶ比率だという。

 同期間の飢餓世帯数も、約50万世帯増の350万世帯となった。また比中央銀行は、貯蓄のない世帯数が2022年第4四半期の1860万世帯から23年同期には1920万世帯へと59万世帯増加したことを発表している。(岡田薫)

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