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1月17日のまにら新聞から

首都圏感染者数はデータの15倍 OCTAリサーチ

[ 656字|2022.1.17|社会 (society) ]

OCTA「首都圏のアクティブな感染者数は保健省データの最大15倍に上る」

 フィリピン大などの独立研究グループOCTAリサーチのギド・ダビド研究員は16日、首都圏における13日時点の新型コロナウイルス感染者数が、最大で保健省が把握している数字の15倍にあたる244万人に上るとの試算を発表した。

 同推計値は、運輸省が12日〜13日にかけて鉄道の乗客に実施した無作為抗原検査の結果(陽性率12・4%)に基づき算出。許容誤差がプラスマイナス5%であることから、母集団(対象の全体集合)の感染率は7・4%〜17・4%の範囲となる。母集団を首都圏人口(推計1400万人)と考えて計算すると、13日時点でのアクティブ感染者は104万〜244万人との数値が算出される。

 この数は保健省が報じた1月1日〜14日までの首都圏感染者数16万5000人の6〜15倍にあたる規模。言い換えれば、感染してもそれが検査によって確認されるのは6人から15人に1人だけで、無自覚な感染者が100万〜200万人規模で生活しているということを意味する。

 

▽感染者増加率2%に

 ダビド研究員は同日、首都圏の1週間の平均新規感染者数の増加率が15日に前日比1ポイント減の2%まで下がったと発表した。

 同研究員はこの結果から①首都圏は感染のピークに極めて近づいている②検査体制が限界を迎え十分に陽性の疑いのある人を検査できていない――という二つの可能性を示した。

 その上で①の場合は来週にも新規感染者数が減少に転じ、②の場合は新規感染者数が現在と同水準で高止まりするとの予測を提示した。(竹下友章)

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