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5月3日のまにら新聞から

ボンボン・サラ陣営が圧倒 パルスアジアの支持率調査

[ 1645字|2022.5.3|政治 (politics) ]

パルスアジア調査で、大統領選で「ボンボン・マルコス候補に投票する」との回答が56%

 民間調査会社パルスアジアは、4月22日までに実施した正副大統領、上院議員候補の人気度調査の結果を発表した。大統領選で「ボンボン・マルコス元上院議員に投票する」との回答は56%(前回3月同)となり、全地域と社会階層からの支持が、対立候補で2位のロブレド副大統領23%(同24%)を上回った。9日の選挙前の同社調査は今回が最後とみられる。

 地域別でボンボン氏へ支持が最も高かったのはミンダナオ地方で67%(前回62%)、次に首都圏の57%(同64%)、首都圏を除くルソン地方54%(前回同)、ビサヤ地方47%(同48%)だった。社会階層別では富裕・中間層57%(同56%)、低所得層56%(前回同)、貧困層57%(同52%)。

 一方、ロブレド副大統領は地域別で最も支持が強かったのはビサヤ地方47%(前回28%)、次いで首都圏26%(同17%)、首都圏を除くルソン地方24%(同30%)、ミンダナオ地方11%(同14%)だった。社会階層別では富裕・中間層29%(同30%)、貧困層24%(同22%)、低所得層23%(同24%)となった。

 支持率7%を獲得して大統領候補第3位に躍り出たのはパッキャオ上院議員で、出身地ミンダナオ地域で14%(前回11%)、ビサヤ地域でも12%(前回同)の支持を得たことに加え、自身の貧しい生まれから貧困層13%(前回同)が支持を表明している。

 当初「野党」候補として有力視されていたマニラ市のモレノ市長は、自らの立ち位置を失ってしまったのか、支持率4%(前回8%)で4位に失速した。自身の貧しい生い立ちを貧困層にアピールしてきたモレノ市長だが、貧困層からの支持はわずか2%(同8%)に留まった。それでもマニラ市を含めた首都圏では10%(同12%)の支持が集っている。

 ▽パギリナン議員追い上げも

 副大統領選では、ボンボン氏ペアであるダバオ市のサラ・ドゥテルテ市長が55%(前回56%)とダントツで優位に立っている。サラ市長への支持が最も高かった地域は、ミンダナオ地方80%(同83%)で、首都圏51%(同56%)、ビサヤ地方50%(前回同)、首都圏を除くルソン地方46%(同44%)と続いた。社会階層別では、貧困層60%(同57%)、低所得層55%(前回同)、富裕・中間層51%(同63%)とやや減少傾向の方が目に付いた。

 2位はラクソン大統領候補ペアのソット上院議長で18%(前回20%)で、ロブレド副大統領ペアで3位のパギリナン上院議員が16%(同15%)と勢いをもって追い上げている。特にソット議員はビサヤ地方で前回比12ポイント減の14%だった反面、パギリナン議員は同地方で前回比10ポイント増の29%となった他、首都圏でも8ポイント増の15%に上昇が見られた。

 また、モレノ市長ペアのウィリー・オン医師の支持者は3%(前回5%)に留まり、首都圏で12%(同11%)となったが、その他の地域や回想では支持の定価が顕著だった。

 ▽上院もマルコス陣営多数

 半数の12議席を巡って争われる上院選では、多くが元もしくは現職議員となった。

 トップはラジオアンカーのラフィー・トゥルフォ氏(50・4%)で、2位はロレン・レガルダ下院副議長(49・4%)、3位はロビン・パディリャ氏(42・9%)、4位はアラン・カエタノ元下院議長(42・3%)。5位以降はソルソゴン市のフランシス・エスクデロ氏(38・6%)、ガチャリアン上院議員とズビリ上院議員がともに37・0%、マーク・ビリヤール公共事業道路相(35・9%)、JVエヘルシト前上院議員(34・3%)、ジェジョマール・ビナイ前副大統領(32・5%)、リサ・ホンティベロス上院議員とジンゴイ・エストラダ元上院議員が共に32・3%で、12位までにランクインした。

 調査は4月16~21日にかけて18歳以上の全国有権者2400人に対面形式で行った。 (岡田薫)

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