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10月2日のまにら新聞から

パッキャオ氏一番乗り 正副大統領選立候補届け出始まる

[ 977字|2021.10.2|政治 (politics) ]

正副大統領選の立候補受け付け始まる。パッキャオ氏が一番乗り

 中央選挙管理委員会は1日、来年5月に控える正副大統領選への立候補届の受理を開始した。パッキャオ氏は初日に立候補届を提出、ロブレド副大統領は現政権批判勢力の結集を目指すイサンバヤンから公認候補として指名されるなど、8日の届け出最終日に向け動きが活発化している。

 パッキャオ上院議員は副大統領ペアに下院副議長のリト・アティエンザ氏(政党リスト制)を選び大統領への立候補届け出を提出。PDPラバンでは内紛を抱えているため地方第一開発運動党(Promdi)から指名を受理する形で立候補した。

 パッキャオ氏は9月の世論調査で大統領候補としての支持率が4位(12%)に留まっていることについて、「世論調査は単なる数字だ。われわれを求める貧困層の切なる声を反映しているわけではない」と指摘。「私が当選したら、まず経済の回復、インターネットと電力インフラの改善に集中し、コロナ禍で困窮している人々を貧困から救い出す」と決意を述べた。

 他方、野党系候補の統一を目指す運動体「イサンバヤン」は9月30日、組織内投票を行いロブレド現副大統領を公認候補として指名する決議を採択。1日の英字紙マニラタイムズ電子版によると、運動を率いるカルピオ元最高裁判事は「300万人のメンバーが参加した厳正な手続きにより決定した。ロブレド氏は清廉さ、能力、経歴、愛国心、国を導くビジョン、勝利の可能性を総合して選ばれた」と語った。

 ロブレド氏はこれに感謝を述べたものの受諾するか否かの判断は保留、「8日より前に決断する」とした。カルピオ氏は「ロブレド氏が辞退したらもう一度話し合う。しかし辞退の可能性は少ないだろう」とした。

 ただ、ロブレド氏は9月の大統領候補支持率調査で8%(6位)と低迷。本人も「反現政権統一候補作りが第一」「モレノ氏とパッキャオ氏がペアを組むなら自分は支持に回る」という趣旨の発言をしていた。

 一方、世論調査で20%と1位の支持率を維持するサラ・ダバオ市長にも動きが見られた。

 30日の英字紙ビジネスミラー電子版によると、同氏は届出期間後半の4日間となる5〜8日にダバオ市長職の休暇を取ると発表。理由については「健康上の問題」とだけ述べ詳細は明かさなかった。市民には「来週の政治的熱狂に振り回されないように」とメッセージを送った。(竹下友章)

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