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「忘れられた人々へ追憶を」 台風ヨランダ襲来から9年

2022/11/9 気象・災害
犠牲者の碑に花を手向けるマルコス大統領=8日、タクロバン市(大統領府公式フェイスブックより)

台風ヨランダ襲来から9年。大統領が追悼式典で犠牲者への追憶を呼びかけた

 2013年にビサヤ地域を横断し死者・不明者合計約7000人以上という史上最大の被害を出したスーパー台風「ヨランダ」(台風30号)の襲来から9周年にあたる8日、マルコス大統領はレイテ島タクロバン市ホーリークロスメモリアルガーデンで開催された追悼式典に参加した。

 大統領は台風ヨランダの犠牲者はあまりに甚大だったため犠牲者数のカウントが中断されていたことを明らかにし、「9年経ってもこの式典を開催しないといけない理由は、ある意味『存在を忘れろ』と言われた犠牲者を思い出すため」と追悼式開催の意義を強調した。

 その上で、被災後のタクロバン市のスローガン「ビルド・バック・ベター」(より良く再建を)を引用し、「同市はこの言葉通り街を再建し、見るものを驚かせた。たとえ他の場所で災害が起ころうとも、比人の精神はそれに敗北することはないという希望を与えてくれる」とし、同市再建の努力をたたえた。

 また、救助・復興チームを派遣した諸外国、国連、国際NGOらにも言及し、「多くの国民はあなたがたのお陰で今も生活できている。われわれはいくら感謝しても感謝しきれない」と述べ、最大級の謝意を表した。

▽対策本部を大統領府に

 マルコス大統領はスピーチ後のインタビューで、今後の台風対策について「救援を届け、防災インフラを強化することに加え、自治体間の連係を促進することが重要だ」と指摘。現在国防省傘下にある災害対策本部を大統領府下に置くことで「より頑健な仕組みとなる」と述べ、同本部の大統領府下への移転を計画していることを明らかにした。

 政府報告によると、同台風はビサヤ地方を中心に9地域で1600万人以上の被災者を出し、全半壊した家屋数は110万戸以上、総被害額は896億ペソに上った。

 日本の自衛隊はヨランダ襲来後、約1180名の要員、艦艇3隻、航空機16機を比に派遣し、被害地域で医療支援や救援物資の輸送を行っている。(竹下友章)

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