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3月31日のまにら新聞から

「東南アジア最高水準を維持」 S&Pの2024年予想成長率5.9%

[ 972字|2024.3.31|経済 (economy) ]

S&Pがフィリピンの2024年成長率を予想は5.9%と予想。東南アジアではベトナム(6.1%)に次いで高い水準

 格付け大手スタンダード&プアーズ(S&P)はこのほど、アジア太平洋地域の経済成長の見通しを発表した。フィリピンの2024年予想成長率は5.9%で、政府目標の6.5%~7.5%を下回ったが、東南アジア諸国の中ではベトナム(6.1%)に次いで高く、またアジア太平洋地域全体でも対象14カ国・地域のうち、インド(6.8%)、ベトナムに次いで3番目に高い数値となった。

 S&Pは、地域全体の経済見通しについて「世界中で引き上げられた政策金利が投資を鈍化させており、引き続き成長の重しになる」とする一方、「世界的に実質輸出量が回復している電子部品を中心に、輸出産業が回復する」と予測。特に、比、インドネシア、ベトナム、インドについては「内需の堅調な伸びと輸出の持ち直しによって成長がけん引される」とした。

 比については「アジア太平洋地域の中では相対的に好調だ」としながら、今年の予想成長率を「コロナ期を除くここ数年間と比べたらやや見劣りするだろう」と指摘。その要因として、「2023年通年で6.0%にまで高進したインフレが所得と貯蓄に与えた影響からの回復に時間がかかるほか、利上げの影響も続き、今年は投資がさらに減速する見通しであるため」と説明した。

 ▽年内にも利下げか

 一方でインフレ率については、24年通年で3.4%、25年は3.2%に下がると予想。政府目標の2~4%内に今年中に収まるとした。その上で、インフレの収束とともに上がる実質政策金利が金融政策変更の圧力となり、「数カ月以内に比中銀は利下げに踏み切るだろう」と分析。具体的には、現行の6.5%の翌日物借入金利を年末までに最大で5.75%まで下げ、また25年末には4.25%まで下げるとの予想を提示した。

 2月15日の比中銀金融政策決定会合では政策金利が引き続き据え置かれたが、中銀政策委員であるレクト財務相は最近、「0.5%切り下げる可能性がある」と発言している。次回の金融政策決定会合は4月8日。

 印比越以外の東・東南アジア諸国・地域の2024年予想成長率は、インドネシア(4.9%)、中国(4.6%)、マレーシア(4.3%)、タイ(3.9%)、台湾(3.0%)、香港(2.5%)、シンガポール・韓国(2.2%)、日本(0.8%)などの順だった。(竹下友章)

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