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8月5日のまにら新聞から

日本食材の試食に人だかり SMXなどで世界食品エキスポ

[ 1038字|2022.8.5|経済 (economy) ]

パサイ市のSMXと世界貿易センターで世界食品展示会が6日まで開かれている

首都圏パサイ市のSMXで開催された世界食品エキスポ(WOFEX)で日本食の展示・販売するJフーズのアリサさん(左)と高井さん=4日、沼田康平撮影

 首都圏パサイ市のSMXと世界貿易センターで、世界各国から食品関連企業が参加する世界食品エキスポ(WOFEX)が3日~6日の間で開催されている。4日にSМXの会場を訪れると当日券を求める長い行列ができており、フィリピン進出を狙う世界の食品メーカや食材輸入業者などが多数ブースを出店し、食品展示や試食を通じて来場者へ自慢の食品をアピールしていた。日本食材を輸入販売する日系企業も複数参加しており、日本食材の試食コーナーでは人だかりが出来ていた。

 展示品は多種多様で、フィリピンで人気の鶏肉や豚肉の調理品、コーヒーや菓子類に加えて、ヨーロッパの調味料や台湾の粉ジュース、またキッチン用品や冷凍庫などの電化製品など、食に関するあらゆる商品が展示されていた。またケーキのデコレーションコンテストや料理コンテストなどのイベントも同時に開催されており、多数の見学者でにぎわっていた。

 日本食材を取り扱う企業も数社展示会に参加しており、今年オープンした日本食材店「OMAKASEグローセリー&デリ」を運営する日系輸入卸売会社ハイタワー(Jフーズ)や日本食材専門店「ニュー・はっちん」などが日本食の拡販に力を入れていた。

 ハイタワー社は三陸コーポレーション、大井山本商店と共同で合弁会社Jフーズを設立し、比国内での日本食市場の拡大を目指している。Jフーズの高井ヒロキ氏はまにら新聞の取材に対し、「わが社の目標は日本食をより多くの比人に届けること」だと強調した上で、「日本食は高級品扱いで、値段も高い。しかし、日本食は質が良いので、比人も好感をもっている」と述べた。また、「味噌汁のパック商品をロビンソンやSM系列の一般スーパーへ卸すことにも成功している」と展示していたパック味噌汁やお米、冷凍製品(たこやき・和牛)や日本製アイスなどを見回した。

 一方、「ニュー・はっちん」の販売担当のアレックスさんによると、展示ブースでは「日本のマヨネーズやみそなど調味料が好評」だ教えてくれた。また、今回のメイン食品の一つは冷凍食品の鶏のから揚げや餃子で、試食も提供していた。

 ここで試食を楽しむ人の中に、自分のレストランで新たな食材店を開く計画があり、そこで販売するユニークな商品を探しているという30歳ぐらいの比人女性がいた。この女性は「からあげや餃子の購入を検討している」といいながらも、「とてもおいしく味は問題ない。価格の折り合いがつくかが焦点になる」と話していた。(沼田康平)

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