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1月19日のまにら新聞から

棒高跳びアジア王者にエール ディアス選手がオビエナ選手へ

[ 1133字|2022.1.19|文化 スポーツ (culture) ]

東京五輪金メダリストのディアス選手が、男子棒高跳びの比代表のオビエナ選手を応援するメッセージ

(右)今やフィリピン随一の人気アスリートデイアス選手。ジョリビーの店頭にはパネルも登場した=18日、マカティ市マカティスクウエアで渡辺誠撮影。(左)棒高跳びのエルネスト・オビエナ選手=2019年10月15日、首都圏マニラ市のセンチュリーパークホテルで岡田薫撮影

 東京オリンピックの重量挙げ女子55キロ級金メダリスト、ハイディリン・ディアス選手は17日、資金流用疑惑が取りざたされている、男子棒高跳びアジア記録保持者で比代表エルネスト・オビエナ選手に、応援のメッセージを贈った。オビエナ選手はウクライナ人コーチへの給料の未払いなどが指摘されており、フィリピン陸上競技協会(PATAFA)との間で確執を抱えている。

 スター紙電子版によるとディアス選手は、ラジオインタビューの中で「私たちはオビエナ選手がオリンピックで金メダルを取ることができると思っており、それを信じているし、応援している。大丈夫だ」とエールの言葉を送った。

 米雑誌エスクァイアのフィリピン電子版によると、オビエナに宛てられたPATAFAの2021年11月21日付の書簡の一部がマスコミに漏えいしたという。同書簡はオビエナ選手がセイゲル・ブブカ氏とヴィタリー・ペトロ氏の両ウクライナ人コーチに対し、給料8万500ユーロ(約480万ペソ)を支払っておらず、同額をPATAFAに返還するよう求めていた。

 また、今回の財務問題が解決するまでPATAFAはオビエナ選手のイタリアでの練習費用などの支給を中断するとした。

 オビエナ選手は、同書簡を同月15日受け取ったといい、すぐに支払い証明書とコーチの1人であるペトロ氏のメッセージをPATAFA宛に送った。さらに、書簡が漏洩した後には「PATAFAとフィリップ・フイコ会長によるねつ造だ」との声明を発表した。PATAFAから謝罪なき場合は、自身の引退も検討することを記しているという。

▽コーチも前言を撤回

 ペトロコーチは「コーチング料は全額支払われている。フイコ会長の質問に誤った答え方をしてしまった部分はあった。会長の口車に乗り、私はオビエナ選手を悪者に仕立て上げる道具に使われた。自身が発した前言を正式に撤回する」とオビエナ選手を擁護する姿勢を示した。

 昨年12月27日、フィリピンオリンピック委員会(POC)のトレンティーノ会長もPATAFAのフイコ会長を「ペルソナノングラータ(好ましくない人物)」と宣言。新たな会長選出までは同会長を認めないとした。また、オビエナ選手については、5月のベトナムでの東南アジア競技大会をはじめ2022年の国際競技大会で引き続き比代表であり続けることを明言した。

 今月3日、PATAFAはオビエナ選手を代表チームから追放し、資金不正流用による詐欺容疑で世界陸上競技連盟などに提訴した。フィリピンスポーツ委員会(PSC)のウィリアム・ラミレス委員長が両者に調停を呼び掛けており、PATAFAは同意を示した一方、オビエナ選手の回答はまだない。(渡辺誠)

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