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10月13日のまにら新聞から

発展への第一歩 比ロ関係

[ 656字|2019.10.13|社会|新聞論調 ]

 今月初めのドゥテルテ大統領のロシア公式訪問中に比ロ両国は10件のビジネス合意文書に署名した。マグロとイワシの輸出3件、ココナツミルク製品輸出の1件も含まれる。控えめな数字ながら、地政学的にも離れた両国の関係にとって大きな第一歩だといえる。

 冷戦時代に米国陣営の一員だった比は、ロシアはむろん中国ともつながりが皆無の状態だった。ドゥテルテ政権はより広い世界へ向けた外交を開始。今日、中国が比の外交・経済政策で主要な位置を占めるまでになった。政府はさらに広範で開かれた対外姿勢を追い求め、ロシアとの結びつきも強めている。

 ロペス貿易産業相はロシアへの輸出はこれまで1億ドルだったが、マグロとイワシが加わることで10%増えると試算。「ロシアからの投資も期待できる」と語った。

 ノグラレス大統領府長官もスペイン、ドイツ、英国において比のマグロ輸出はトップを占め、年4億9200万ドルを稼いでいることを指摘。「比産マグロがロシア市場に出回れば、マグロ業界の利益は計り知れない」と述べた。

 逆にロシアは比での石油・天然ガス採掘や発電所設置、エネルギー計画への関心を示している。クシー・エネルギー相はロシアのロスアトム社が開発した「水上原子力発電所」の導入可能性を探っている。

 アンダナー広報室長は「ドゥテルテ大統領が米国との相互防衛条約を維持しながら、ロシアとも防衛協力を結ぶことで同意した」と語った。大統領のロシア訪問は社会的、文化的にも両国関係を強める貴重な機会だったと言える。(8日・ブレティン)

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