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熱狂的な祝祭なき独立記念日 スペインからの独立121周年

2019/6/14 社会

 7月4日に独立記念日を祝う米国に対し、7月14日に革命記念日を祝うフランス。また、シンガポールで8月9日に、中国でも10月1日に建国記念日をそれぞれ盛大に祝う。中心街を軍隊や市民たちの行列が行進し、爆竹や花火が彩を添える。これら記念日は国のアイデンティティーであり、国家統合のシンボルなのだ。しかし、わが国では6月12日をそのように祝っていない。リサール公園やアギナルド将軍の生家で早朝に行われる式典を除いて、祝祭気分を味わうことができない。なぜなら私たちには本当の意味で独立記念日を持たないからだ。

 国民としてのアイデンティティーを感じる瞬間があるとすれば、ボクシングのパッキャオ選手が対戦相手を倒した試合や世界的美人コンテストで比代表が優勝したときぐらいではないかと思う。

 そもそも比が米国から独立したのは1946年7月4日だ。しかし、その後何年かして、アギナルド将軍がスペインからの独立を宣言した6月12日に変更された。しかし、その宣言による「独立」は本当だったのか、という議論が続いている。そもそも「フィリピン」という国名自体も問題ではないかと。スペインの国王の名前をとったわが国名にプライドを持つことはできないという話もよく聞かされてきた。フィリピン革命軍も内部抗争でお互いに殺し合ってきたとか、ある「愛国者」たちが植民勢力に取り入ってきたということも。また、現在の国歌の題名を正確に知らない者も多い。

 今年、スペインからの独立121周年を迎える。しかし、実際に独立記念日を祝ったのは最近の57年間に過ぎない。シンガポールのような小さな国ですら1965年から独立の日を盛大に祝っている。その面積に反比例する熱狂さで。だからだろか、わが国も自分の領土を他国に分け与えている。シンガポールぐらいまで国土が減少したとき、われわれは彼らのような愛国心を持つことができるのだろう。(12日・マラヤ、ホセ・バヤニ・バイロン)

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