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ハロハロ

2013/10/14 社会

 ジャワ島の古都ジョクジャカルタで33年ぶりに再会したインドネシアの知人と、焼き魚料理店で食事をしている時だった。彼の口から、思いもしなかった言葉が飛び出した。「私はオラン・チナ(中国系)なのです」。地元有力紙の元記者、カトリック神父、サッカー評論家、そして著述家として知られる彼が穏やかな表情を浮かべたまま、こう「告白」したからだ。

 小柄で童顔、浅黒い肌の彼を、初対面の時から「プリブミ(土着の人)」と思い込んでいた。ところが、彼の代表的小説「プトゥリ・チナ(中国人の娘)」に話が及ぶと、「この作品で主人公が(中国系という)精神的な壁をどう乗り越えたか、心の葛藤(かっとう)を描きました」と打ち明けた。1980年代の西ドイツ(当時)留学中に、「中国系と知られる『恐怖心』から私が徐々に解き放たれたのが作品を書くきっかけとなった」とも話してくれた。

 33年前、敏腕記者として活躍していた彼だったが、内心では「中国系と知られないよう、いつもびくびくしていました」と吐露。同時にインドネシア語で中国系と言う際、より丁寧とされる「ティョンホア」ではなく、「チナ」を書名に使った点に関し、「丁寧な言葉が逆に真実を隠してしまうと考えたからです」と、その意図を解説してくれた。小説「プトゥリ・チナ」はまだ手元にないが、いつの日か一読したい一冊だ。(道)

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