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対中国の新組織結成 海洋安全保障を統括する閣僚級委員会

2024/4/1 政治

マルコス大統領が対中国を視野に大統領令第57号を発令。海洋安全保障を統括する閣僚級の国家海洋委員会の結成を命令

 マルコス大統領は3月31日までに、中国の海洋進出に対抗し、海洋安全保障や領有権問題に関する諸問題に統括的に取り組む国家海洋委員会(NMC)を結成することを盛り込んだ大統領令第57号を発令した。25日に大統領が署名して発令し、31日にメディアに公開された。31日付英字紙スターなどが報じた。

 大統領は28日の声明で、南シナ海(西フィリピン海)で強まる中国の実力行使に対して、「相応した対応策を数週間内に実施する」と宣言していた。

 同令に基づき、すでに結成されていた全国沿岸監視委員会(NCWC)を再編成して名称を国家海洋委員会に変更する。今後は、国家海洋委員会が中心となり、国の海洋安全保障の枠組みや領有権問題に関する啓蒙活動などを効果的かつ調整しながら政策や戦略を策定する。

 NMCは官房長官が議長を務め、国防省や国家安全保障委員会、農務、エネルギー、環境天然資源、外務、財務、内務自治各省など12の政府機関のトップが委員として参加する。また、西フィリピン海全国タスクフォース(WPS)も国家海洋委員会の傘下に入ることになる。

 さらに、NCWCの事務局が「海洋問題に関する大統領事務所」に改称され、国家海洋委員会に対して諮問や研究調査、行政的または技術的な支援などを行う。また、比沿岸警備隊が同委員会への諮問も行うとしている。

 マルコス大統領は南シナ海での中国の行動について「海警局および海上民兵による不法、威圧的、危険な『攻撃』に比は直面している」と強い言葉で形容。「われわれはいかなる国との紛争も望んでいない。ましてや友好国と称する国に対してはなおさらだ」としながら、「かといって恐怖に屈して沈黙し、服従し、へつらうようなことはしない。フィリピン国民は降伏しない」と強い表現で異例の声明を出している。(澤田公伸)

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