中央銀行によると、2024年に国内の小売販売の支払いにおけるデジタル決済の件数割合が全体の57.4％を占めており、23年度の同52.8％から4.6ポイント増加し、全体のほぼ６割の支払いがデジタル決済を利用している。政府は24年末までにデジタル決済の割合を54％まで引き上げる目標を掲げていたが達成された。また、昨年の１カ月あたりのデジタル決済による支払い額は1360億ドルまで拡大し、支払い総額全体の59％を占めた。レモロナ中銀総裁は「この数字はフィリピン人によるデジタル金融サービス利用に対する信頼度が強まっていることを反映している」と分析している。ちなみに政府による決済取引の97.2％はデジタル決済で実施されている。国際決済銀行によると、ある経済圏でデジタル決済の割合が１パーセントポイント増加すれば、１人当たり国内総生産の成長率が0.10パーセント増加する一方で、インフォーマルセクターで働く労働者の割合も0.06％下落すると試算されている。（８日・インクワイアラ―）