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「外圧」にも屈せず

2006/4/17 社会

大統領辞任問題

 タイ国民の敬愛を集めるプミポン国王が四月五日、東南アジア諸国連合(ASEAN)の同盟国に君臨する「女王」(アロヨ大統領)にすてきなプレゼントを贈った。国民人気で比較すれば「女王」よりもはるかに上回っていたタクシン首相が、国王の忠告を受け入れて辞任を発表、タイ政情の混乱収拾に向け自らを犠牲にしたからだ。

 アロヨ大統領はこの日、五十九回目の誕生日を迎え、祝賀会を開いたが、東洋の占いでは「五十九歳」は「注意を必要とする年齢」とされる。アロヨ大統領はこの「危険な年齢」を首尾よく送れるのだろうか。つまり、大統領は二〇〇七年四月に依然、同じポストにいるのだろうか。その鍵を握っているのは議会の野党勢力以上に、国民か国軍、あるいはその両方だろう。

 辞任要求を突きつけられたタクシン氏は議会を解散、総選挙の実施で自らへの賛否を国民の判断にゆだねた。同様の要求が比の野党勢力から出されているが、大統領がこれを簡単に受け入れることはない。昨年発覚した違法賭博フエテン、大統領選挙での票不正操作などの疑惑に、一年間も耐え抜き、生き残ったしぶとさを持っているからだ。

 また、誕生日の翌日には米紙ニューヨーク・タイムズが「危機の比民主主義」との社説を掲載。かつては「アジアにおける民主主義の見本」とされたものの、今やその輝きを失い、アロヨ政権が専制化していると批判、同時に米政権にアロヨ政権への対応見直しを迫った。

 タイでの事例、米紙の指摘は大統領辞任要求には追い風だが、体に取りつき生き血を吸うヒルのように、大統領が職を辞すことはないだろう。 (11日・マラヤ、リト・バナヨ氏)

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