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10月6日のまにら新聞から

18年以降最高の6.9% ペソ安、台風など要因重なる

[ 879字|2022.10.6|経済 (economy) ]

9月インフレ率は2018年11月以降最高の6.9%。ウクライナ危機や原油価格高止まりで

 比統計庁は5日、9月のインフレ率=消費者物価指数の前年同月比=が6・9%だったと発表した。2018年11月以降の3年11カ月で最高の水準となった。ウクライナ危機によって高騰した原油価格の高止まりに加え、史上最安を更新し続けるペソ安による輸入品価格上昇、8月下旬に比を襲った台風フロリタ、9月下旬にルソン島を横断した非常に強い台風カルディンの影響などが重なった。今年1~9月の平均インフレ率は5・1%。政府は今年通年のインフレ率が目標の2~4%を超過し、4・5~5・5%となると予想している。

 品目別に見ると「食品・非アルコール飲料」が前年同月比で7・4%の上昇。その中でも「小麦、パン、パスタ、その他の穀物類」は26・2%、「油脂類」は20・1%値上がりした。前月8月と比べて最も値上がりしたのは「野菜・芋類」で前月比4・3%。「砂糖、菓子類、デザート」は砂糖不足を反映し、前月比で3・6%、前年同月比で30・2%値上がりした。

 国家経済開発庁のバリサカン長官は声明で「高止まりする燃料価格は農業・漁業従事者のコストを圧迫し続けている」と指摘。対策として「農漁業従事者13万6988世帯を対象とした3千ペソ相当の燃料割引、米農家150万戸を対象とした5千ペソの現金給付事業を実施している」と説明した。

 また台風による農業被害に対しては、農業施設の修理補助、種子配布などの支援策に「農務省が7億900万ペソ割り当てている」と述べた。

 ▽インフレ率7%台へ

 5日の英字紙スター電子版によると、オランダ系ING銀行マニラ支店のマパ上席エコノミストは「10月は台風被害の影響が本格的に反映されるほか、公共交通機関の料金値上げもありインフレは更に加速する」と予測した。

 拡大商業銀行中堅チャイナバンクのベラスケス主席エコノミストも「まだインフレのピークは来ていない」と指摘。3日に1ドル59ペソと過去最安を更新した自国通貨安や2次効果(賃金インフレ)の影響はこれから一層顕著になり、「インフレ率は7・0%以上になる」と述べた。(竹下友章)

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