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1月26日のまにら新聞から

豚肉急騰 客も店も悲鳴 政府 価格凍結など対策へ

[ 538字|2021.1.26|経済 (economy) ]

生鮮食品の価格高騰、マカティ市の市場では豚肉から客足が遠のいている

 首都圏で豚肉の急激な値上がりが続いている。昨年11月にルソン島各地を連続して襲った台風やルソン地方、ミンダナオ地方で広がっていたアフリカ豚熱が、最近ビサヤ地方でも確認されたことが影響しているとされるが、業者による意図的な価格操作もあるようだ。

 価格急騰に庶民の買い控えが進み、小売店も売れ残り続出で利益が減少、仕入れ量を大幅に減らしている。

 首都圏の首長は21日、農務省や貿易産業省、首都圏開発庁(MMDA)との間でオンライン会議を開き、60日間の価格凍結措置を採用する方向で合意した。

 25日付英字紙スターによると、ダール農務相は同会議で「豚肉の供給不足を利用して不当に価格を釣り上げている卸売業者、貿易業者、小売業者を取り締まるため、地方価格調整協議会(LPCCs)の強化と業者の登録、監視を徹底する」としている。

 首都圏首長も、農務省によるドゥテルテ大統領への価格凍結勧告を支持するとしている。政府は豚肉の輸入量を増やすことも進めている。

 同省は1キロ当たりの上限価格をカシム(豚肩ロース)270ペソ、リエンポ(豚ばら肉)300ペソ、鶏肉(丸ごと)を160ペソにするよう指導しているが、現在、豚肉はこれより4割ほど高い値段で売られている。(岡田薫)

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