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12月6日のまにら新聞から

「固形廃棄物管理法」成立20年 循環型経済モデルの確立を

[ 753字|2019.12.6|社会|新聞論調 ]

 2000年に画期的な環境法として「環境に配慮した固形廃棄物管理法」が成立して約20年がたつ。

 同法は、地方自治体に効率的な収集やリサイクル、堆肥化などを組み合わせた持続可能な固形廃棄物処理を求めるものだが、ほとんどの自治体は実施できていない。

 しかも比は世界でワースト3に入る海洋汚染国だ。17年の海洋保護に関する報告書によると、比のプラごみは全量のうち84%が回収されるが、うち17%がコストを抑えるためにごみ集積場に持ち込まれる途中で廃棄されている。これと未回収のものとを合わせて13万5千トンものプラごみが海洋に流出している。

 開発経済学者で環境プランナーのバネッサ・ペピーノによる論文「バランスの取れた固形廃棄物管理アプローチ:統治とステークホルダーの包括的参画」は、この問題に対処するため、循環型経済の考え方への転換が求められると主張。国連環境計画(UNEP)の最新報告を引用し、単にプラスチック使用の制限ではなく、流通や再使用、リサイクルなどを統合した循環型経済の確立を政策立案者に呼びかけている。

 循環型経済モデルは、まずプラ製品をより耐久性があり、リサイクルしやすい設計にすることから始まる。続いて、生産・操業時の二酸化炭素排出を削減するよう産業界全体で協働する。

 消費者が修理・メンテナンスサービスを利用できるようにし、環境に対する負荷が低い製品を選ぶなどの問題解決行動を促すことも必要だ。

 また、生産者には原料の再利用にもっと責任を持たせる。そして廃棄物の埋立て量が減るよう効率的な収集・処理システムを構築する。

 このようにペピーノ氏は、産業界や市民社会の参画と、中央政府が自治体を支援することも提案している。(2日・スタンダード、オーランド・オクサレス)

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