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9月13日のまにら新聞から

地方にもっと税収の配分を 現政権は最高裁の裁定に従え

[ 745字|2019.9.13|社会|新聞論調 ]

 地方自治体に従来より多くの税収を割り当てられる権利があるという判決を最高裁判所は昨年出した。しかし、その実現を2022年まで延期すると大統領府は決定した。「制御不能な財政赤字」を引き起こしうるので、自治体への予算を増やすことは現政権ではできないという。自治体にとって非常に嘆かわしい決定だと言えるだろう。

 最高裁は2018年7月、地方自治体にとって公正な分配を基礎とした計算方法に基づき国税を徴収することを求めた裁定を出している。フィリピン州政府連合全国代表のベラスコ・マリンドゥケ州知事は、7月15日にドゥテルテ大統領に書簡を送り、自治体が現政権下で皆保険制度の実施やその他の計画の実施のためにも、さらなる予算が必要であるとして、全ての自治体への増額予算の分配を求めていた。

 同連合元代表で、ラグナ州知事も務めた筆者は、自治体こそが国民への重要なサービスを提供する前線にあると強調したい。政府が、貧困・低開発・汚職の問題を解決できるかは自治体にかかっている。国家公務員などと違い、州知事や市町の首長、バランガイ職員や地方議員らは、市民のリアルな現状を理解するのに絶好の立場にいる。だからこそ、短期・長期の問題解決を計画・実行し、保健・治安・農業・観光・環境保護などのサービスを提供できるのだ。貧困問題などは、国家的な視点で見るととてつもなく深刻に思えるが、課題を地域化して焦点を絞ると解決策が見えてくるものだ。治安対策も地方の関わりがあってこそより効果を上げる。

 地方自治体は、中央政府の政策実現のための不可欠なパートナーなのだ。政府関係者が、自治体の当局者や職員とともに、いかに最高裁の決定を効果的に実行するのかを話し合うべきだろう。(11日・ブレティン、ジョーイ・リナ)

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