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5月12日のまにら新聞から

比はごみ捨て場ではない カナダ廃棄物

[ 628字|2019.5.12|社会|新聞論調 ]

 カナダ政府はようやく、2013年と14年にカナダからフィリピンに運び込まれたコンテナ69台分の産業廃棄物を引き取る方向で準備を始めた。

 喜ばしいことだが、この問題だけでなく、比が世界の「ごみ捨て場」にならないよう政府は対策を講じなければならない。

 既に中国、タイ、ベトナム、マレーシアなどは外国からの産業ごみの流入を阻止する規制を始めている。

 中国はかつてプラスチックごみを中心とした産業ごみの「輸入大国」で、それをリサイクルして活用していたが、昨年から34種類のごみについて輸入を禁じた。

 米国、日本、韓国など膨大な産業ごみを生み出し続けている国は、その処分先としてこれまで中国に大きく依存してきた。その中国に送れなくなったため、新たな送り出し先を探している。

 比は残念ながら輸入品をめぐる税関などの規制が緩く、新たな産業ごみの送り出し先として標的になりやすい。政府は早急に対策を打ち出すべきだ。

 産業ごみはしばしば「原材料」「リサイクル用スクラップ」などの品目名で比に送り込まれる。その中身を厳重に審査し、リサイクル用とされている場合は、実際に業者がリサイクル施設を持っているかどうかなども確認する必要がある。

 同時に現状の環境関連法を厳格に適用することも必要だ。

 比は「世界のごみ捨て場ではない」ことを政府はしっかり世界に伝える必要がある。カナダからのごみ問題を今後の教訓として生かしたい。(9日、マニラ・タイムズ)

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