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10月18日のまにら新聞から

農村発展の星となるか 進むファームツーリズム

[ 753字|2019.10.18|社会|新聞論調 ]

 旅行者を小規模・家族経営の農園や漁村に呼び込むファームツーリズムを促進する「ファームツーリズム法」が国会を通過してから3年が経過した。農家の所得増加を目指す同法は、農村観光に参入する事業者に税制上の優遇措置を付与することで、民間の投資を促している。プヤット観光相は、農村観光が持続可能な観光業として発展するきっかけになるとし、比国民のホスピタリティと豊富な農地・農業人口が結びつけば、競争力の高い産業になるとみている。

 長い間、農業の発展は妨げられてきた。農業生産のあらゆる段階で効率化が進んでいないため、農民が稼ぐ賃金は通常の労働者の半分に過ぎない。そのため、多くの農家が広大な農地を打ち捨てて都市に出て行き、困難な生活を送っている。この30年で10万ヘクタールもの農地が商業用地・住宅地に転換されたという。ファームツーリズムは、民間の力で農業を持続させる一つの答えである。

 ホテル・セールス&マーケティング国際協会のローズ・リボンコ氏によると、比は台湾やブラジルなどと並び、農村ツーリズムの目的地として人気の行き先になっている。これまで、国内の174の農園が観光省に認定された。3カ月前に同法の施行規則がついに承認され、認定農園数はさらに増えそうだ。政府は全国81州にそれぞれ1つは観光農園(漁村)を認定することを目指している。

 この産業を成長させていく責任を担うのは、農業省と貿易産業省、そして観光省だ。プヤット観光相は農業省の副大臣として長く働いた経験も持つ。農業と観光業を統合して持続可能な新しい産業を創出するための知識があるはずだ。ファームツーリズムの取り組みは、正しく実施されれば、多くの分野、とりわけ支援の必要な農村部に多くの利益をもたらすだろう。(14日・インクワイアラー)

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