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4月25日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 779字|2016.4.25|社会 (society)|ハロハロ ]

 2015年に2000万人近い外国人が観光のために日本を訪れた。最近、私の住むインドネシアをはじめ東南アジア諸国などで広がる、日本旅行ブームを実感できる機会を得た。日本の各地が桜の花で華やかさを競い始める3月下旬から4月初めにかけて、知り合いのインドネシア人の2家族計8人と、オーストラリアのシドニーに住む友人一家4人が相次いで日本へ向けて旅立った。いずれも滞在日数が2週間を超えて、桜の名所、古都・温泉地などを精力的にめぐり、その上で伝統的な日本料理にも舌鼓を打つという「豪華旅行」を堪能したという。

 日本旅行の第一歩を九州・福岡にしるしたのは、ジャカルタにある日系の大手衛生陶器会社に長年勤める友人とその家族ら。東京を終点とした今回の旅は「桜前線」の北上と軌を一にし、友人は帰国後、「各地で桜の花を満喫できた」と大喜びだった。「グルメ」を自称するこの友人をさらに感激させたのが、バラエティーに富む日本食。中でも「季節の香り」を満載した郷土料理、魚など新鮮な食材を盛った丼物。そして料理の味を一段と引き立てる気配りの行き届いたサービスだったという。「客を大切にもてなす日本人の心を知った」と、同旅行での「収穫」を口にした。

 東京を起点に日本旅行を開始したのはシドニーっ子夫妻と息子2人の一家。先週末に届いた夫妻からの電子メールによると、東京では築地の魚市場、浅草寺、さらには多様な台所用品を売る商店が並ぶ合羽橋を歩いて回り、下町の雰囲気に親しんだ。その後は中山道歩きを楽しんでから京都入り。そして、旅の最後を飾ったのが高野山。母国でも山歩きを趣味とする一家4人は、「神秘な静寂」を生み出す杉並木参道をたどりながら、千年以上に及ぶ高野山の歴史に思いをはせという。メールは「本当に充実した時間を過ごせた」との言葉で締めくくられていた。(道)

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