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「自由意志」「法律が必要」 政府内からも反論

2021/6/26 社会

大統領の「接種拒否者は逮捕」発言に対し政府内部からも反論の声

 ドゥテルテ大統領が国民向け演説で新型コロナウイルスワクチンの接種を拒む者は逮捕すると発言した問題で、保健省疾病管理疫学保健促進局のビバリー・ホー局長は24日、オンライン記者会見で「人々には最終的に自分で決める自由がある」と述べ、接種が自由意志であることを改めて強調した。大統領発言をめぐってはパネロ大統領法律顧問が23日、憲法の条項から接種拒否者を逮捕することもできると擁護したばかりだが、政府内部では反論が強まっている。

 25日付英字紙マニラタイムズによると、ホー局長は「自主性を尊重するが、自分の周りやコミュニティーの福祉や安全にとって良い決定が行われるよう一般大衆に情報を伝達する責任をわれわれは有している」とも述べ、ワクチン接種を拡大させるために関連情報のさらなる提供が必要との認識を示した。

 パネロ法律顧問は23日、福祉の促進と健康を維持する権利に関する1987年憲法の条項に言及し、大統領の接種拒否者を逮捕するとの脅しには法的根拠があると主張していた。

 同顧問の主張に対し、ゲバラ司法相は24日、「ワクチン接種を拒む者を逮捕するには国会が定めた法律が必要だ」との見解を示した。

 25日付英字紙スタンダードによると、同相は「憲法は国家の基本原則や一般的指針を提示するものだ。具体的な刑法違反行為は、立法府によって定義され、相応な罰則が規定される必要がある」と説明している。

 一方、フィリピン統合弁護士会のカヨサ会長はパネロ顧問の発言が「国民の混乱に拍車をかけた」と批判した。テレビ局のインタビューに対し同会長は「混乱や矛盾、行きつ戻りつする声明では人々を従わせるのがさらに困難になる。指導者たちは互いの言動を一致させることが極めて重要だ」と述べ、政府内の見解不一致を指摘した。ロケ大統領報道官がすでに大統領発言を訂正したにもかかわらず、さらに逆の見解を示したパネロ顧問の姿勢を批判した。(澤田公伸)

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