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4月12日のまにら新聞から

緊急時には犠牲の共有を 民間の役割

[ 598字|2020.4.12|社会|新聞論調 ]

 私たちは今、かつてない困難な時期にいる。新型コロナウイルスの世界的な流行は、個人ではなく組織的・体系的な対応の必要性を突き付けている。このような緊急事態に対し効果的に対処するには、政府だけではなく、民間にも何らかの役割が期待されている。

 比の状況は決して良いとは言えない。ある労働者が「私を殺すのはコロナではなく、空腹だ」とテレビで言っていたように、何百万人もの最低賃金労働者が家族とともに空腹に耐えている。防疫措置により家に閉じ込められた彼らの緊急の問題は、どうやって生きていくかなのだ。

 ドゥテルテ大統領は民間企業に13カ月目の給与を先払いするよう呼び掛けた。また、防疫で閉鎖中の事業所が、1カ月分の給与を前払いするというニュースもあった。労働者の生活が脅かされ、困難な時期にある今こそ、救いの手を差し伸べ、共に逆境に向かうべきだろう。

 この重要な時期に、労働者がその存在価値を容易に否定されるようであれば、家族もろとも飢餓に陥るその先に、絶望的な行動が待っているかもしれない。

 特に大企業に言えることだが、この国が混沌とした状況に陥らず、危機を無事に乗り越え、発展に向かうかどうかの責任の一端は民間にもある。犠牲を共有する感覚は、最終的には国のより大きな利益に還元されていく。その先には、より公平で良き社会が待っているだろう。(8日・インクワイアラー、パトリシア・ダワイ)

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