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2月7日のまにら新聞から

インドネシア政府に働きかけを 麻薬持ち込み容疑比人労働者

[ 791字|2020.2.7|社会|新聞論調 ]

 新型肺炎のニュースに埋もれてしまったが、1月30日、ある画期的な判決が出た。大規模な違法人材募集を行なっていた斡旋(あっせん)業者の2人が終身刑を言い渡されたのだ。

 容疑者らは、2010年にインドネシアで逮捕されたフィリピン人メアリー・ジェーン・ベローソの斡旋業者だった。彼女はヘロインを隠し持っていたとして、インドネシアのジョグジャカルタ空港で逮捕された後、死刑を宣告され、2015年に執行が予定されていた。しかし、人身売買被害者だとの世論の高まりを受け、当時のアキノ政権の働きかけにより、執行は延期。しかし中止ではなく、現在も執行を待つ身だ。

 ベローソはだまされたと主張している。マレーシアで家事労働者の仕事があると言われて応募したものの、着いてみると仕事はもうないと言われ、インドネシアに行かされた。その際に容疑者の1人から持たされた荷物にヘロインが入っていたという。

 今回の判決はベローソではなく、彼女と同郷の3人の事件についてだった。しかし、この判決内容は、ベローソの案件にも同様の裁定を下すことを求めている。これは、比政府がインドネシア政府に対してベローソへの裁定を見直したり、彼女を解放したりするよう求める新たな根拠となるものだ。

 しかし、パネロ大統領報道官は、彼女の件と今回の判決には関連がないとの見方を示している。ドゥテルテ大統領も、2016年の大統領選後、この件には介入しないと発言している。とはいえ、今回の判決は、彼女の事件の再審か死刑執行停止を求めることを可能にする画期的なものだ。政府はインドネシアに働きかけないのだろうか?

 彼女のように仕事を求めて海外に行き、同胞の餌食になる比人は後を絶たない。政府が彼らを何としてでも救済すべきだ。わが国の経済は彼らのような比人海外労働者によって支えられているのだから。(5日・インクワイアラー)

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