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3月30日のまにら新聞から

世論追い風に 離婚合法化

[ 723字|2015.3.30|社会 (society)|新聞論調 ]

 バチカンは首を縦に振らないかもしれないが、ローマ法王は離婚合法化に対し、カトリック教会としての柔軟な姿勢を示した。合法化には憲法改正が不可欠との指摘も上がっている。

 民主主義の時代において離婚合法化の是非を議論することにさしたる問題はない。著名な政治家までもが愛人を含めて別の世帯を持っているこのご時世。複数の男女関係が同時に成立しているという偽善的行為についても議論される必要がある。

 愛のない冷え切った結婚生活を送る女性、あるいは夫の家庭内暴力という悲劇の運命をたどる女性たちが離婚合法化の最大の支持者だ。離婚は何の生産性もない関係に終止符を打ち、仲違いした夫婦が人生を再スタートさせる機会を提供する。子どもたちにとっても、時には暴力に発展する夫婦げんかを目の当たりにしなければならない日常から解放される。

 過去数年間、離婚合法化の最大の障壁は男性の国会議員だった。カトリック教会からの評価が高まることに加え、子どもの養育費や慰謝料の支払いを回避できるという思惑が合法化反対の裏に透けて見える。不倫をしている男性にとっても、愛人と深い関係に持ち込めない言い訳として、結婚している身分を利用できなくなる。

 離婚合法化の反対派は、失敗した結婚生活から抜け出す方法として「婚姻解消」という裁判制度を挙げる。しかし、それはもっぱら富裕層のみに適用される。

 民間調査機関、ソーシャル・ウエザー・ステーション(SWS)がこのほど実施した世論調査では、「離婚合法化に賛成」と答えた回答者は60%に上り、反対はわずか29%。賛成は前回調査よりも高まった。この世論調査結果は、合法化に向けた国会論議の追い風になるべきだ。(25日・スター)

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