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3月26日のまにら新聞から

スターシティ−

[ 1199字|2006.3.26|社会 (society)|名所探訪 ]

比唯一の冷房完備遊園地

 パサイ市のフィリピン文化センターのそば、ロハス大通りにほど近い一角に、派手な装飾の上に高い星型の塔がそびえ立っている。フィリピンにある遊園地の草分け的存在「スターシティー」だ。床面積は約三万五千平方メートルと広大。屋内外合わせ三十三のアトラクションがあり、比唯一の冷房完備の屋内遊園地として人気を博している。

 年間の訪問者数は三百万人を超え、週末ともなると、学校の遠足で訪れる生徒たちをはじめ、家族連れ、カップルなどで混雑する。ジェットコースターやメリーゴーランド、お化け屋敷、ゲームセンターなどで人々が一時を楽しむ日本でもおなじみの遊園地の光景が広がる。

 スターシティーは一九九一年、屋外型のフィリピン初の本格型遊園地としてオープンした。二〇〇〇年には一部の大型遊具を除き、二階建て、屋根付き冷房完備の全天候型施設に全面改装された。日本では一般的に屋外に置かれているような、二階建てのメリーゴーランド、舟形の乗り物が大きく揺れる感覚を楽しむ「バイキング」、「ブリザード」と呼ばれるジェットコースターまで冷房の効いた屋内で楽しむことができる。

 しかし、一番人気は、皮肉にも屋外に設置された「ザイクロン・ループ」だ。マーケティング担当のメルヴィン・プラドさん(22)は「わが国に初めて導入された三六〇度回転するジェットコースターです」と説明してくれた。「ザイクロン・ループ」は最高時速六〇キロで走り抜けるスリルが売り物。やみつきになった人も多く、訪れる度に何度も繰り返し楽しむことも珍しくないという。

 同園では近く、「セルフダンス」という絶叫マシンを導入する予定。プラドさんは「これを機会にもっとたくさんの人に訪れてもらいたい」と話していた。

 一方で、恐怖感を与えるジェットコースターなどに乗ることのできない幼児らが楽しめるアトラクションも豊富だ。最大で二十二メートルの高さに達する「バルーン・ホイール」と呼ばれる観覧車やヨーロッパのさまざまな職人が仕事に励む様子が描かれた華やかな二階建てのメリーゴーランド、ピーターパンやリトルマーメイドの世界を楽しむことができるアトラクションも用意されている。

 このほか、園内にはファーストフード店やスナック、ホットドッグなどを販売する屋台、靴や洋服、アクセサリーなどを販売する小店舗が八十以上も軒を連ね、家族全員で一日十分楽しむことができる。

 マニラ市サンパロックから初めてやって来たというシャリア・メリノさん(17)とカルロ・コーさん(17)の学生カップルは「とても楽しい。特に空飛ぶじゅうたんがよかった。また近いうちに来たい」と満足げに話していた。(佐藤直子)

営業時間は月曜・金曜が午後四時・午前零時、土曜・日曜が午後一時から午前零時。入場券六〇ペソ、乗り物三回券二百ペソ、乗り放題チケット(入場料込み)二五〇ペソ。