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11月10日のまにら新聞から

全ての比人に知識を 津波避難訓練

[ 634字|2019.11.10|社会|新聞論調 ]

 津波は、稀な災害ながら最も壊滅的な被害をもたらす自然災害の一つである。2011年3月11日の東日本大震災では、約1万6千人の命が奪われた。

 被害を免れるためには地震が起きてから津波が襲うまでの時間に何をするかが鍵となる。それを知るには日頃からの訓練が必要だ。訓練自体は退屈かもしれないが、生き残る道を切り開く。

 17年に日本政府の支援により「アジア太平洋地域の津波に対する学校の準備強化のためのパートナーシップ」と呼ばれるプロジェクトが始まり、比を含む18カ国の学校で避難訓練が始まった。プロジェクトでは、津波発生が予想される際に教師と子どもに安全確保と避難経路に関する知識を教えている。

 歴史上、津波被害を最も受けてきた国の一つである日本が国境を越えて経験と専門知識を共有しようとしていることは称賛に値する。

 現在、ビサヤ地方東部の学校では2万人の児童・生徒と教師を対象に津波避難訓練が実施されており、教育省や自治体も協力している。学校を拠点にした避難訓練だが、子どもたちが訓練の主役であるためか、その親や高齢者も訓練に参加することに興味を持ち始めている。

 比の災害対策はまだ脆弱だが、少しでも備えを重ねていけば、リスクを軽減することができる。

 いつの日か、比で最も辺鄙(へんぴ)な地域のコミュニティーでも、すべての人が津波警報のサイレンとともに、30分以内に何をすべきかが分かるようになることを望む。(5日・スター、エンリコ・ガベグリア)

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