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8月19日のまにら新聞から

短期的な政策が問題招く インフレ緩和

[ 637字|2018.8.19|社会|新聞論調 ]

 7月のインフレ率が過去5年間で最高となる5・7%に達し、第2四半期の国民総生産(GDP)は6・0%となった。GDPは期待よりも大幅に低く、ペルニア国家経済開発長官は高いインフレ率がなければ成長率は7〜8%あったはずと述べた。来月にはさらなるインフレ率悪化が見込まれている。

 大統領府は「すべてうまくいっている」というが、パニックの兆候は現れている。

 経済閣僚は先週、ドゥテルテ大統領に肉類と魚介類の輸入関税を削減するよう求め、クシー・エネルギー長官はロシアの安価なディーゼル輸入計画を発表。これらは短期的な物価高の緩和に役立つようみえる。だが長期的には問題を引き起こすだけだろう。

 ギニグンド中央銀行副総裁によると、食料品の輸入関税削減はわずかな効果しかない。肉と魚は毎月の消費者物価指数の計算に入るバスケットのほんの一部だし、関税はすでに低いからだ。一方、悪影響は大きい。安い輸入品が国中に広がり、価格競争で不利な地場の食肉産業や漁業界に大打撃を与えるだろう。

 またエネルギー省の提案する安価なディーゼルは「汚れている」。ユーロ2基準のディーゼルは22年前の排出基準で、比のガソリンスタンドからは3年前に排除された。既存より数センタボ安いディーゼルを売ることによる長期的な環境への影響は悲惨だ。

 いまは注意深さを持って金融政策の引き締めや、食品バスケットの最大の要素であるコメ輸入の関税規制への転換などを行うことが必要だ。(13日・インクワイアラー)

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