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7月15日のまにら新聞から

抵抗続けるカトリック 弱体化狙う大統領

[ 640字|2018.7.15|社会|新聞論調 ]

 信仰を失った信徒やドゥテルテ大統領のような異端者が、カトリック教会を非難することは理解できる。偽善的な聖職者による性的虐待や隠蔽、権力との共犯などが理由だろう。

 しかし、理由と行動の動機は別の問題であり、ドゥテルテ大統領の教会や聖職者に対する攻撃は、潜在的な脅威を弱体化させるためだ。彼は政府や自治体に匹敵するほど全国に普及した唯一の機関の弱体化を狙っているのだ。彼は教会を「比の苦しみと悲しみの第一の原因」と言って闘ったホセ・リサールではない。

 カトリック教徒が何千もの超法規的殺人ではなく、「愚かな」神への冒とくで大統領を攻撃したのは、その偽善性を示してしまった。だが多くのカトリック教徒が、「愚かな神」以前から抵抗していることも事実だ。

 2016年5月の大統領選に登録された5500万人の有権者のうち、4500万人が投票に参加した。人口統計を投票率に反映すると、投票者の8割にあたる3600万人がカトリック教徒だ。ドゥテルテ大統領に投票した1660万人がカトリック教徒という誇張された見方をしても、他の候補者に投票したカトリック教徒は2千万人いることになる。

 また、TV5が実施した出口調査でカトリック教徒の有権者から全候補者中で最低の支持を受けたことが分かっている。

 カトリック教会は薬物更生支援の最前線に立っており、信徒はできる範囲でボランティアもしている。虚偽報道に注意を促すキャンペーンも手助けして抵抗を続けている。(10日・インクワイアラー)

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